国籍変更、天国の祖母へ 頭脳派捕手・清原奈侑が東京五輪にかける思い

[ 2021年5月19日 18:00 ]

2019年8月の「ジャパンカップ国際女子ソフトボール大会」のチェコ戦で本塁打を放つ清原(撮影・沢田 明徳)
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 高崎市内で強化合宿中のソフトボール日本代表の清原奈侑捕手(なゆ、29=日立)が19日、オンライン取材に応じ、国籍変更をして臨む五輪への思いを口にした。

 20年1月に行われた日本代表のオーストラリア合宿で、選手1人1人が五輪への思いを語るミーティングが行われた。そこで、「全員の前で思いを伝えた」と、韓国籍から日本国籍に変えたことや、東京五輪にかける意気込みを語ったという。

 宇津木麗華監督は、今年3月に五輪代表15人を発表した際に、「帰化をしたと聞いた時も、彼女の五輪に対する思いに感動した」と語り、中国籍から日本国籍に変更して五輪に出場した自身の過去と重ね合わせていた。

 大阪市出身の清原は、京都西山高時代に初めて国籍を意識したという。19歳以下日本代表の選考会に呼ばれ、「その時に国籍が違うと受けられないと、分かった」。園田学園女大に入り、韓国代表からも誘いがある中で「日本代表を目指す」と心に誓い、日本国籍を取得した。

 昨年、がんで闘病していた祖母が他界した。最大の理解者を失ったものの、コロナ禍でまだ実家に帰れていないという。神奈川県内の自宅に神棚を設け、そこで手を合わせる。「(五輪で戦う)その姿を見たいと、治療をがんばっていた。思いはしっかりつなぎたい」。強打と、巧みなリードで金メダルを目指す。

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2021年5月19日のニュース