ハワイ大の元スターQBコルト・ブレナン氏が死去 37歳 栄光の大学時代のあとは不遇の人生

[ 2021年5月12日 08:15 ]

37歳で死去したハワイ大の元QBコルト・ブレナン氏(AP)
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 全米大学フットボールの2007年シーズンでジョージア大にシュガーボウルで敗れるまで12戦全勝という快進撃を見せたハワイ大の元QBで、年間最優秀選手に与えられるハイズマン賞の投票で3位だったコルト・ブレナン氏が11日、カリフォルニア州の病院で死去。37歳だった。

 ブレナン氏はコロラド大とサドルバック・カレッジ(カリフォルニア州)を経て2005年にハワイ大に転校。そこで3シーズンにわたってエースQBを務め、パス成績で31もの全米大学記録を樹立した(タイ記録を含む)。ファンへのサインや記念撮影を決して断らない明るい性格が人気を呼んで、当時はハワイを代表するスター選手だった。

 しかしNFLのドラフトでは6巡目(全体186番目)にレッドスキンズ(現ワシントン・フットボールチーム)に指名されたものの試合出場がないままに現役は実質的に2シーズンでピリオド。その後はアルコール依存症に陥り、泥酔したままの不法侵入で2度逮捕されるなどたびたびトラブルを引き起こした。

 AP通信によれば、マリフアナの過剰服用という悪癖もあり、最近ではカリフォルニア州コスタメサの依存症治療センターで生活を送っていたが、ここでも泥酔。たまりかねた父親のテリーさんが近くの病院の救急センターに息子を連れていったが、病院側は“満床”を理由にテリーさんの許可をえないままに退院させ、ブレナン氏は病院の外の路上で意識不明になったとされている。

 ブレナン氏はこの病院で死亡。同氏は14歳のときに脳振とうを引き起こし、その後もその影響と思われる各種症状に悩まされたこともあって、テリーさんはNFLで大きな問題となった慢性外傷性脳症(CTE)の確認のために司法解剖を求めている。

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2021年5月12日のニュース