バレー女子日本代表 セッター争う3人が抱負、関菜々巳「チームに貢献したい」

[ 2021年4月19日 23:44 ]

バレーボール女子日本代表の関菜々巳(C)JVA
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 バレーボール女子日本代表は19日、リモート取材に応じた。今夏の東京五輪まで約3カ月に迫り、代表入りを狙うセッター陣がそれぞれ意気込みを語った。

 東京五輪代表メンバーは12人。狭き門だが、その中でもし烈なのがセッター争い。16年リオ五輪代表の田代佳奈美(30=デンソー)、東レを今季準Vに導いた関菜々巳(21)、代表初選出の籾井あき(20=JT)が正セッターの座を狙っている。

 関は東レで黒後愛(22)や石川真佑(20)といった攻撃陣へ広角なトスを散らし、「アタッカーのことを考えながらプレーしたシーズンが生きている」。今夏の大舞台へ「メダル獲得のために自分の良さであるミドルを生かしたトスワークでチームに貢献したい」と抱負を語り、「真ん中からの攻撃はすごく大事だと思う。世界が相手になってくると高さもあってサイドだけでは攻撃が通用しなくなってくる。真ん中からのテンポが良い攻撃がないとサイドも生きてこないので軸を重要視していきたい」と見据えている。

 籾井は1メートル76の身長を生かし、高い位置でのトスに定評がある。初の代表入りに「自分ができることをすべてを出してやっていきたい。初めてなりに一生懸命取り組む姿勢を出していきたい。期待を力に変えていきたい」と意気込んだ。田代はリオ五輪で代表入りするも途中出場が多かったため「自分自身悔しい部分もあった。コートに立ち続けて勝ちたいっていうのがある」と並々ならぬ思いを込める。関、籾井といった若手の台頭に「怖いというか脅威だと思っていて、いろんなことを吸収しながらプレーする姿を日々目の前で見ていて、去年とはまた違ったプレッシャーが今年は凄くある」と打ち明けたが、「守備面では、やはりどのセッターにも負けたくない気持ちでやってる」とプライドをのぞかせた。

 中田久美監督(55)はセッター争いについて「絞られているかって言われると、まだ決定的には絞られていない」とし、選考基準については「やはり日本のバレーはセッターを中心としたコンビバレーが武器。しっかりと勝利に導けるカードの切り方を間違えないセッターを最終的を選ぶ」と語った。

 現在は代表登録選手として24人が選出されており、国内合宿や5月1日のテストマッチ中国戦(有明アリーナ)、同25日から6月下旬にかけて行われるネーションズリーグ(イタリア)を経て五輪代表12人が決まる。決定時期について鳥羽賢二強化委員長は「ネーションズリーグ終了後(6月下旬)に予定している」と語った。東京五輪の舞台で日の丸を背負うセッターに注目が集まる。

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2021年4月19日のニュース