NTTドコモ ペレナラの攻撃的2トライで快勝 2013年シーズン以来の開幕2連勝

[ 2021年2月27日 21:48 ]

<NTTドコモ・NEC> 後半、この試合二本目となるトライを決め喜ぶNTTドコモのTJ・ペレナラ (撮影・亀井 直樹)
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 開幕戦で劇的逆転勝利を飾ったNTTドコモがその勢いを駆ってNECに38―19で快勝し、トップリーグでは2017年12月以来の連勝、開幕からは2013年シーズン以来の連勝を果たした。新加入したニュージーランド代表SH、PJ・ペレナラ(29)が2トライを挙げるなど世界最高水準のプレーでチームをけん引している。

 世界最高水準のラグビーが血肉となった男の強さ、速さ、技術、判断力。オールブラックスの中核でもあるペレナラが開幕戦に続き、本拠地デビュー戦でもその力を誇示した。

 「ラグビーボールのバウンドは気まぐれだけど、攻めの気持ちで追い掛ければ、自分の手に入ることが多い。もちろん、そうでない日もあるけど、きょうはうまくいった」

 その速さと技術、判断力が発揮されたのは1トライ差まで詰め寄られた後半27分。自軍ラインアウトのミスから敵側にこぼれたボールを出足鋭く左手一本で奪い取り、あっという間に40メートルを走りきって中央にトライ。攻めの姿勢が生み出した1プレーでチームの窮地を救った。強さと技術、判断力が際立ったのはやはり1トライ差の10―5で迎えた前半35分。右足にタックルを受けながら正確な左足のグラバーキックでインゴールに駆け込むWTB山本のトライを演出した。
 
 試合後はこの日29歳の誕生日を迎えた同じ新加入のウェールズ代表SOウィリアムスとリモート会見に出席し「まあまあ実力のある選手。プレーしやすかった」と冗談交じりに話すウィリアムスと顔を見合わせて爆笑。助っ人ハーフ陣が醸し出すこの明るさもチームに大きな活力を与えている。

 前回開幕連勝した2013年シーズンはその後、10連敗とどん底を味わったが、今季のNTTドコモは2019年W杯で優勝した南アフリカのWTBマピンピが戦術的理由でまだメンバー外と伸びしろは十分。ペレナラ自身「チームはまだまだ、完璧にはほど遠い状態。自分もパスミスもあったから」と進化途上のチームに大きな可能性を感じている。

 この日の試合は関西ローカルながらお笑いタレントのケンドーコバヤシらをゲストに地上波で生中継された。NTTドコモ戦では初めてのこと。ペレナラ&マピンピの新加入でチームへの注目度はかつてないほど高まっている。

 「今までのチームとは全く違う」と加入4年目のロック、エラスマス主将。昨季、神戸製鋼に0―97の史上最多得点差で敗れた入れ替え戦の常連チームが世界的プレーヤーの加入で生まれ変わろうとしている。

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2021年2月27日のニュース