高梨沙羅が通算60勝目 4季ぶりにシーズン3勝 強さ取り戻した

[ 2021年2月19日 22:41 ]

 ジャンプ女子個人第9戦を制し今季3勝目を挙げた高梨沙羅。歴代最多の通算勝利数を60に伸ばした=ルシュノブ
Photo By AP=共同

 ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ女子は19日、ルーマニアのルシュノブで個人第9戦(ヒルサイズ=HS97メートル)が行われ、高梨沙羅(クラレ)が92メートル、99メートルの合計239・2点で今季3勝目を挙げ、歴代最多の通算勝利数を60に伸ばした。丸山希(明大)は14位、伊藤有希(土屋ホーム)は23位だった。岩渕香里(北野建設)は35位。勢藤優花(北海道ハイテクAC)はスーツの規定違反で失格となった。

 高梨がまたも表彰台の中央に立った。周囲のレベルアップを痛感し「勝つ難しさを年々感じている」と話していたかつての個人総合女王が圧倒的な力を見せつけ、男女を通じて最多の通算優勝回数を節目の「60」とした。シーズン3勝は4季ぶり。以前の強さを取り戻した印象だ。

 1回目でトップに立つと、最後に飛んだ2回目が圧巻だった。鋭い踏み切りから高い位置をキープし、安定した空中姿勢で飛距離を伸ばしていく。ヒルサイズを2メートルも越える最長不倒をマーク。「難しいコンディションだったが、やるべきことに集中できた」と満足そうに振り返った。

 これで直近の4戦は優勝3度、2位が1度。今季の全9戦で表彰台に乗れなかったのは失格を含め3度だけだ。「平昌五輪を終えてから自分のスタイルをゼロからつくり直してきたが、ようやく自分のものになってきた」。確かな手応えを持って25日にノーマルヒル、3月3日にラージヒルがある世界選手権へ向かう。

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2021年2月19日のニュース