ロコ・ソラーレまさか…連覇逃し北京五輪代表お預け 藤沢「ふわふわした」

[ 2021年2月15日 05:30 ]

カーリング 全農日本選手権最終日 ( 2021年2月14日    北海道稚内市みどりスポーツパーク )

<カーリング全農日本選手権決勝>ショットを放ったロコ・ソラーレの藤沢(中央)(C)JCA IDE
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 女子で18年平昌五輪銅メダルのロコ・ソラーレは連覇を逃し、今大会で22年北京五輪代表を決めることはできなかった。北海道銀行との決勝でスキップ・藤沢五月(29)の不調が響き、6―7で敗戦。6大会ぶり2度目の優勝を飾った北海道銀行とロコ・ソラーレは、五輪代表決定戦(日程未定、稚内)で雌雄を決する。男子はコンサドーレが3連覇を達成し、五輪代表に決まった。

 期待を込めて放ったストーンは、理想のコースを外れた。1点リードの最終第10エンド、藤沢のラストショットが決まらず逆転を許した。今大会連勝していた相手に決勝で逆襲され、北京五輪代表はお預けに。「スキップとしての役割が果たせなかった。安定感が全くなかった」。正確なショットが武器の司令塔が、ぼうぜんとしていた。

 決勝の1投目から感覚が狂っていた。「ちょっと違うなって、クエスチョンから始まった」。第5エンドの1投目はハウスを通過してしまうなど、本来のプレーからは程遠い。「どういうふうに投げているのか、分からなくなってしまった。ふわふわしたまま試合が進んだ」。懸命に打開策を模索したが、最後まで修正できなかった。

 新型コロナウイルスの感染拡大で今季は海外遠征ができず、国内で強化に励んできた。実戦を求め、地元・北見市常呂町のリーグ戦にも参加。「地元の方はアイスの使い方が上手で、負けるんじゃないかと思った」と藤沢は言う。トップチームが集うリーグではなくても、そのテクニックには学びがあり、大きな刺激を受けた。

 チームを創設した本橋麻里が選手育成のため、ロコの妹分にあたる「ロコ・ステラ」でプレー。代わりにフィフスとして五輪2大会代表の石崎琴美が加入した。試合に出ることはないが、コーチ席から戦況を見つめ、的確なアドバイスを送る。頼れる存在を得て、日本選手権へ万全を期したが、タイトルには届かなかった。

 五輪代表決定戦では、北海道銀行と再び激突する。平昌五輪には中部電力との代表決定戦を制して出場し、本番では日本カーリング界初の表彰台に立った。藤沢が「限られた時間の中で準備していきたい。もう少しタフになって帰ってきたい」と言えば、「強くなるための課題を神様が決勝で与えてくれた」とサードの吉田知那美。挑戦者になったロコ・ソラーレが、北京へ再アタックする。

 ▽18年平昌五輪女子カーリング代表争い 日本は16年世界選手権でLS北見(現ロコ・ソラーレ)が2位となり、五輪ポイント7位で切符を獲得。日本代表は16年日本選手権を制したLS北見と17年同大会優勝の中部電力の一騎打ちに。17年9月に5回戦制(3戦先勝方式)の代表決定戦が北見市で行われ、1勝1敗からLS北見が連勝し初の五輪出場を決めた。

 ▽北京五輪への道 五輪には男女ともに10カ国、地域が出場する。20、21年の日本選手権を連覇した男子のコンサドーレは4月の世界選手権などで出場枠を得れば、そのまま五輪代表に決まる。女子は3月の世界選手権が中止となっており、現在世界連盟が協議中で概要未定の出場枠を争う大会には北海道銀行が出場。最終的に、五輪日本代表はロコ・ソラーレと北海道銀行などが対戦し決める見込み。

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