明生「落ち着いていけました」3敗死守 初場所は入門から9年で6度勝ち越し

[ 2021年1月20日 05:30 ]

大相撲初場所10日目 ( 2021年1月19日    両国国技館 )

寄り切りで霧馬山を破る明生(右)(撮影・西海健太郎)
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 前日まで10人いた3敗力士は7人が敗れ、優勝争いが絞られてきた。明生は霧馬山との3敗対決を寄り切りで制し、生き残り。あす21日は、父・昌也さんの64歳の誕生日。入門から9年で6度勝ち越しという初場所との相性は抜群で、主役に浮上してきた。大栄翔は1敗を守り、大関・正代は2敗でカド番脱出。大関・朝乃山、逸ノ城と明生が3敗で追う。

 初日から5連勝し、その後3敗で影を潜めていた明生が、再び優勝戦線へ浮上してきた。3敗同士の対決となった霧馬山との一番は、右まわしを引けなかったが慌てず。右からおっつけて寄り、土俵際ですくわれそうになったが寄り切った。

 「落ち着いていけました。ここから頑張ります。集中してやっていきたい」

 前日までいた3敗力士は10人から7人が脱落。平幕で過去2度、10勝しながら届かなかった三賞への意欲を場所前から公言してきただけに、残り5日間へ気持ちを引き締めた。

 21日は父・昌也さんの64回目の誕生日。小学校の間、週2回の道場での練習以外に、自宅でも週5日は練習した。「小4までぶつかり稽古で胸を出したけれど、小6で出したら吹っ飛んだ。1年365日、1日も休みなし。稽古の鬼ですよ」と振り返る昌也さんは、今も毎晩のように明生に電話する。「1月はお父さんの誕生日があるから頑張る。勝ち越しをプレゼントすると言ってくれる」。実際、初場所は途中休場した昨年を除けば、初土俵から8度のうち6度勝ち越し。孝行息子が主役に躍り出ても不思議はない。

 昨年末は所属する立浪部屋がコロナ集団感染に見舞われた。この日のテレビ中継は立浪親方(元小結・旭豊)が向正面の解説を担当。「相撲が取れない分、四股とすり足を倍くらいやった」と愛弟子の努力を振り返った師匠にとってもまた、明生は孝行息子だ。

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2021年1月20日のニュース