大分県初のプロ自転車チーム「Sparkle Oita Racing Team」 業界と地域盛り上げる

[ 2021年1月20日 09:06 ]

スパークルおおいたレーシングチームの沢田桂太郎、宮崎泰史、黒枝咲哉、黒枝士揮、孫崎大樹、小野寛斗(左から)
Photo By 提供写真

 大分県に初のプロ自転車チーム「Sparkle Oita Racing Team(スパークルおおいたレーシングチーム)」が今月誕生した。大分県出身の黒枝士揮(29)、咲哉(25)の兄弟が中心となって結成。3月に開幕する国内ロードレースの新リーグ「ジャパンサイクルリーグ」に参戦し、地元を自転車で盛り上げる。

 「大分サイクルフェス」など、自転車競技が盛んな大分にプロチームを立ち上げたのは地元出身の黒枝士揮・咲哉兄弟だ。チームの母体となる運営会社の社長と選手を兼任する兄の士揮は「元々、将来的にプロの自転車チームをつくりたいと(弟と)話していた。業界と地域を盛り上げたい」と意気込んでいる。

 チーム名の「スパークル」は、自転車のロード選手が火花を散らす閃光(スパークル)と温泉のスパ、自転車のサイクルを合わせた言葉。選手は黒枝兄弟を中心に6人で、全員が20代と若い。士揮は「トップレベルの選手が集まってくれた」と胸を張る。さまざまな大会で優勝経験がある楽しみな面々がそろった。

 ロードレースは1チーム6人で戦い、着順と所要時間を競う。各ステージごとにエースを1人選定。残りの5人は風よけになること、ポジションを引き上げること、補給食を届けるなど“アシスト役”に徹しながら戦う団体競技だ。士揮は「自己犠牲のスポーツ。日本人受けしそうなんですけど、まだまだマイナーな部分があるので、競技の面白さを伝えていきたい」と話す。

 リーグに参加する以外の面では、地域との関わりを大事にする。子供向けの自転車教室、自転車の乗り方を指導する交通安全教室などを開催して自転車の魅力を発信。士揮は「サイクリストを増やしたい」と目を輝かせる。大分駅近くの大分市顕徳町にはカフェ・ショップもオープンする。スムージー、プロテインなど健康を意識したメニューを準備する予定。また、レースで使用したスポーツバイクを飾るなど興味を持ってもらうきっかけもつくっていく。

 現在は3月開幕のジャパンサイクルリーグに向けて、多いときには1日200キロを自転車で走るトレーニングをこなしながら本番を待つ選手たち。旋風を起こすべく、鍛錬を積んでいる。

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2021年1月20日のニュース