服部道子氏が見た最終R 渋野、無観客でリズム乗れず…運もなかった“泥ボール”

[ 2020年12月16日 05:30 ]

米女子ゴルフツアー全米女子オープン最終日 ( 2020年12月15日    テキサス州 チャンピオンズGCサイプレスクリークC=6731ヤード、パー71 )

17番、バーディーパットが決まらず悔しさをあらわにする渋野(AP)
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 渋野選手は残念でしたが、この4日間、本当にワクワクさせてもらいました。最終日は惜しいパットが一つでも入っていれば、結果は違っていたはずです。無観客試合だったこともあって、最終組の重い雰囲気が影響していたような気がします。いつものような思い切りの良さが少ない感じでした。もし観客が入っていれば、渋野選手のことですから声援を力に変えて、そういうムードを打破できていたかもしれません。

 運もありませんでした。9番パー5で第1打をフェアウエーにナイスショットしましたが、球に泥が付いて第2打が左ラフに飛んでいってしまいました。3打目もバンカー。泥が付いていなければ、確実にバーディーチャンスにつなげられたはずです。あの場面でバーディーを取れていれば難しい10、11番も耐えられたでしょう。

 ただ、この経験は彼女にとって大きな自信になったはずです。アプローチのバリエーションが増え、ショートサイドのバンカーショットも見事でした。セーブ率は100%に近かったのではないでしょうか。あれだけグリーン周りが安定すれば、もっともっとアグレッシブに攻めていけるようになります。この大会で確かな手応えをつかんだのは間違いないと思います。(東京五輪日本代表女子コーチ)

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