関学大は“青ノ助”が日本一のキーマン

[ 2020年12月11日 05:30 ]

日大との大一番に向け、甲子園球場で練習する関学大DB竹原虎ノ助 (撮影・奥 調)
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 虎ノ助ならぬ青ノ助が日本一のキーマンだ。13日に開催される第75回毎日甲子園ボウルで3連覇を目指す関学大が10日、阪神甲子園球場で練習を公開。主力選手がオンライン取材に応じた。通算30度目となる「青と赤の名勝負」。タレントぞろいの日大オフェンス封じに燃えるのがDB竹原虎ノ助(3年)だ。関西秋季1部トーナメント決勝の立命大戦でビッグプレーを決めた男が、注目の大一番でも再現をもくろむ。

 「持ってる男」はオーラが違う。1年ぶりに帰ってきた聖地。冬芝の養生が間に合わず、フィールドの約40%を占める黒土の感触を確かめる選手が多い中、竹原は大舞台で躍動する自分をイメージし、汗を流した。

 「日大はレベルの高い選手が多いけど、最後は絶対勝って終わらせたい」

 必勝を誓う背番号25は、名前を「虎ノ助」という。父親が大の阪神ファン。「虎」を「助」ける願いが命名にあることを愉快そうに打ち明ける。中学までは野球部に所属。当時好きだった選手は金本知憲元監督で、追手門学院高からアメフットに転向しても、鉄人の魂は受け継いでいる。

 「僕も大きなケガをしたことがない。(甲子園は)野球をやっていた時から憧れの場所だし、ここでプレーできて光栄です」

 フィールドの存在感だって、憧れの人に負けていない。関西秋季1部トーナメント決勝の立命大戦(11月28日)。1点ビハインドの第4Q、13プレー連続のランプレーで、自陣4ヤードまで追い込まれた後のパスをエンドゾーン内でインターセプトした。試合の流れを完全に変える今季一番のビッグプレー。動画で相手WRの動きを頭にたたきこみ、練習から有事を想定していたからこそのパフォーマンスだった。

 3年前に敗れた日大戦は入学前で、スタンド観戦していた。「あの関学大でも負けるんだな、と。あの試合を見て、プレーするだけでなく、勝利に貢献できる選手になろうと決めた」。当時苦しめられたQB林大が率いる日大オフェンスは、ランもパスも脅威。さあ、「青」を「助」ける青ノ助の出番だ。

 ○…関学大のオフェンスをけん引するQB奥野も黒土の部分など、例年と違う決戦の地をチェックした。「(土でやるのは)高校の練習以来。まだ、どんな感じになるのか予想がつかない」。日大とは、18年5月の「おきて破りタックル騒動」以来の対戦。「因縁とか言われるけど、僕たちには関係ない」としたうえで、「大きな舞台で日大と対戦できてうれしい。持っているものを出し切って勝ちたい」と自身にとっても3年連続となる甲子園ボウル勝利を誓った。

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2020年12月11日のニュース