【服部道子の目】実戦重ねて本来のスイング戻った渋野 笹生は凄いアドバンテージ持っている

[ 2020年12月11日 18:22 ]

全米女子オープン第1日 ( 2020年12月10日    テキサス州ヒューストン・チャンピオンズGC=パー71 )

全米女子オープン第1ラウンド、9番でショットの行方を見つめる渋野日向子(AP)
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 渋野選手は伸び伸びと本当に気持ち良さそうにプレーしていましたね。調子が良くなかった頃は、インパクトがガツンと入ったり、ちゅうちょするようなところも見られましたが、この日は彼女本来のビュンと加速して振り抜くスイングになっていました。

 もともと体の捻転で打つタイプ。でも、今年の前半はスタンスを少し狭めて、スッと立って上から打とうとしていました。スイング軌道がU字ではなくV字のイメージ。高弾道で球を止めやすくして、海外のコースを克服するのが狙いでした。ただ、6月の国内開幕戦の頃はそれが噛み合っていませんでした。でも、実戦を重ねタイミングが合ってきた印象です。

 パットもアドレスの前傾姿勢が以前の感じに戻りました。スッと立って打っていた時は、強くストロークしてもショートが多かった。それが伸びるようになり、ストレートに近いイメージで強目に打てるようになっています。

 笹生選手はスイングが洋芝に合っている感じです。ターフを押し込むような打ち方をするので、日本の芝だと球が少し浮いてクラブが抜けるような形になります。でも洋芝だと球が沈むため、押し込んで打っていけます。飛距離が出て球筋が高いので、砲台グリーンが多いコースでも縦の距離感を合わせやすい。凄いアドバンテージを持っていると思います。(東京五輪日本代表女子コーチ)

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2020年12月11日のニュース