青学大 箱根連覇へ「絆大作戦」 原監督“恒例”テーマ発表

[ 2020年12月11日 05:30 ]

第97回東京箱根間往復大学駅伝 オンライン記者発表 ( 2020年12月10日 )

箱根テーマ「絆大作戦」を掲げる青学大・原監督

 第97回東京箱根間往復大学駅伝(来年1月2、3日)の記者発表が10日、オンラインで行われ、2連覇を狙う青学大の原晋監督(53)は恒例となったテーマを「絆大作戦」と発表した。コロナ下で多くの人たちのつながりが希薄になりがちな中、駅伝のたすきが持つ力で人と人との結びつきが強まるよう願いを込めた。そしてチーム全員の絆で総合優勝を勝ち取ることを宣言した。

 これまでは笑いも起こっていた原監督による作戦名の読み上げ。ただし、この日の指揮官はいたって真面目な表情で97回大会のテーマを読み上げた。「箱根駅伝を通じて全国の方々に元気と勇気、絆を取り戻す活動をしていきたい」と並々ならぬ決意を語った。

 コロナの影響で青学大も例外なく不自由な生活を余儀なくされた。リスク回避のために一時解散も選択できたが、原監督は東京・町田の選手寮にとどまり全員でコロナ禍を乗り切る方向にかじを切った。

 「全員で戦っていこうと挑戦した」。基本的な対策のほかに、感染防止のため練習時間を削り、外出時間も1時間以内に帰寮することを徹底。感染者を出さず自粛期間を乗り切り「前向きにチーム全員で対応できた。大人になった瞬間だったと感じた」。走力だけではない、総合的なチーム力があることも証明した。

 エントリー16人だけではなく“青学大47人”の絆パワーで総合優勝をつかみ取る。この日発表された登録選手ではルーキーながら前回大会2区で区間5位と好走した岸本大紀(2年)が外れたが、4年生・神林勇太、吉田圭太のダブルエースは健在。4年生だった前回大会を左足のケガで走れず留年した“5年生”の竹石尚人も復調してきていて「4年生3人には絶大な信頼を置いている。3人が有終の美を飾ってくれることを確信している」と胸を張る。

 原監督は往路と復路も含めた「完全総合V」を目標に掲げる。どのチームが優勝してもおかしくない戦国駅伝にあって、頼れるのはコロナ禍で互いに支え合ってきた仲間との“絆”にほかならない。「チーム47人全員がキーマン。1人のブレーキで優勝から後退するが、絆を大切にレースに挑みたい」と正月決戦を見据えた。

 【2021箱根駅伝のコロナ対策】
 ☆選手変更6人 体調不良者などが出た場合を考慮し、当日変更できる選手の人数を従来の4人から6人に拡大。1日に変更できる選手は最大4人まで。22年以降も適用される。

 ☆来場制限 各大学の来場人数を制限。復路フィニッシュは選手と付き添い2人の計3人、優勝校のみ監督とアシスタントを加えた計5人。往路、復路の表彰式は実施しない。

 ☆出場可否 12月12日以降に陽性反応が出た場合と、19日以降に濃厚接触者に認定された場合の該当者の出場、会場の出入りは原則認めない。

 ☆声掛け禁止 スタート、フィニッシュでの声かけ、円陣、胴上げ、中継地点のたすきリレー時の次走者への声掛け禁止。
 ☆給水 走者が飲料を口に含んで吐き出す行為は禁止。給水員は必ず手渡しでペットボトルを回収する。

 ☆応援自粛 出場校の関係者、保護者、地域住民による沿道での応援は自粛を求める。

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