NHLドラフト候補入り 安藤優作の現在地(1) コロナ禍にも体力強化で成長

[ 2020年11月19日 05:32 ]

USHLのファントムズ・安藤優作(右) (C)Youngstown Phantoms
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 NHL入りを目指し、16~20歳で構成される米ジュニアリーグ、USHLの「ヤングスタウン・ファントムズ」でプレーしているFW安藤優作(17)が、2年目のシーズンを迎えた。新型コロナウイルスの影響が直撃する中でも、着実に成長。10月に発表された来年ドラフト指名候補選手にも名前が入った。本紙のインタビューに応じ、今後への抱負を語った。(聞き手・杉浦大介通信員)

 ――10月下旬、 NHLのスカウティング部署から発表された来年のドラフト指名候補選手リストに名前が入った。21年夏のドラフト候補になっていることについて、どう思うか。
 素直に嬉しい気持ちはあります。(NHL入りは)小さい頃からの自分の夢だったので、少しずつ近づいているなというのが、実感としてあります

 ――今月7日に開幕したUSHLの20~21年シーズンでは、ここまで3試合で2アシストをマークしている(19日現在)。
 「去年よりは緊張感も少なく、自分のプレーはできているのかなと思います。気持ちの余裕は少し出てきました」

 ――19~20年シーズンは新型コロナの影響を受けて途中で打ち切られるまで、40試合で25ポイント(8ゴール、17アシスト)を記録した。
 「1年目は25ポイント取れて、自分の中ではそんなに取れるとは思っていなかったので、1年目にしては良かったなと思います」

 ――今年1月のインタビューの際には、武器はスピードと判断力で、それに加えて“パスをもらった後に早くパスを出せるところ”と話していた。そういった部分がアシストに生かされたことに手応えを感じるか。
 「そうですね、今季の2アシストも自分のパスからのものなので、結構自分の判断力は生かされているのかなと思います」

 ――米国に来て成長したと感じる部分は。
 「まず、言葉は成長があったと思います。去年に比べたらチームメートとも(会話に)困ることはないですし、監督とも普通に話せるようになりました。(戦術面のコミュニケーションも)今は大丈夫です」

 ――プレーの面で成長したと思う部分は。
 「体負けしないようになり、(フィジカル面も)通用するようになりました。この夏、コロナの期間、日本に帰っていた時に、体を鍛えていたというのもあります。今年の目標の1つに体負けをしない、というのもあったので、そういう面では体は成長しました」

 ――昨季中も1メートル73、63キロと体が小さいので、当たられる、という話をしていた。現在は69キロ。フィジカルは自信がついてきたということか
 「そうですね。去年よりは」

 ――コロナによる自粛期間があり、3月下旬から8月下旬まで日本に帰っていた。
 「はい。その時に、練習も最初の方はコロナのおかげでリンクも閉まっていてできなかったので、毎日筋トレをして体を鍛えていました」

 ――日本ではアイスホッケー自体の練習もできたのか
 「最初は練習できなかったんですけど、途中から少しリンクにも乗れるようになってきて、中学のチームだったり、クラブチームだったりと一緒に週3、4日くらいは練習ができていました」

 ――2020年はアイスホッケーに限らず多くのアスリートが難しい時間を過ごしてきた。その中でも役に立つ時間にできたと感じるか。
 「体の面が一番、メイン(の課題)だったので、コロナ期間はメインで取り組んで、結構役に立ちました」

 ◆安藤 優作(あんどう・ゆうさく)2003年9月3日生まれ、北海道・苫小牧出身の17歳。明倫中の在学中にカナダへ留学。昨季からUSHLの、オハイオ州に本拠を置く「ヤングスタウン・ファントムズ」でプレーしている。1メートル73、69キロ。

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