貴景勝 初の年間最多勝確実 埼玉栄後輩・琴勝峰を撃破!10勝自己最速タイ

[ 2020年11月19日 05:30 ]

大相撲11月場所11日目 ( 2020年11月18日    両国国技館 )

琴勝峰(右)の突っ張る指が口に入っても突っ張り返す貴景勝(撮影・会津 智海)
Photo By スポニチ

 一人大関の貴景勝が琴勝峰を突き落として1敗を死守した。途中休場した正代に並ぶ年間48勝目を挙げ、初の年間最多勝を確実にするとともに、志摩ノ海とともに首位を堅持した。大関復帰を目指す照ノ富士は妙義龍をきめ出して9勝目。1敗のトップの2人を、照ノ富士と竜電が1差で追う展開となっている。

 貴景勝は埼玉栄高の後輩を落ち着いて退けた。真っ向勝負で3発当たり、4発目で琴勝峰が突っ込んできた瞬間に左の突き落とし。18年九州場所の初優勝時と同じ、11日目の10勝目は自己最速。休場した正代に並ぶ今年48勝目で、初の年間最多勝も確実にした。16年夏場所の関取昇進後初めてとなる年下との対決を制し「集中してやろうと思いました。(琴勝峰は)いいものを持っていると思う」とうなずいた。

 中日の北勝富士戦から始まった“埼玉栄OBシリーズ”。翔猿、妙義龍と続き、4戦目が初顔合わせとなる後輩。「だから何ってわけではないが、どんどん埼玉栄(OB)が育ってきてうれしい」と振り返り、以前から高評価していた21歳に「強くなると思います」とエールを送った。

 伊勢ケ浜審判長(元横綱・旭富士)は「当たりは琴勝峰が良かった。経験の差が少し出たかな。(貴景勝は)相手をよく見て相撲を取っている」と評価。一方で、八角理事長(元横綱・北勝海)は「思い切りがなくなっている気がする。優勝争いは貴景勝次第。立て直すには明日いい相撲を取ることが大事」と消極的になりつつあることを指摘した。

 2年ぶりの賜杯へ負けられない戦いが続く。12日目は過去6勝2敗の宝富士戦。「今までやってきたことを明日(12日目)もやるだけ。そこで勝つか負けるか」。正念場を迎えた終盤戦。疲れも見え始める中で、一人大関の重圧に耐え、頂点へと突き進む。

続きを表示

2020年11月19日のニュース