【しぶこ専属・斎藤大介トレーナーと世界を目指そう(7)】大切なタンパク質は摂取タイミングも重要

[ 2020年11月19日 05:30 ]

プレー中に栄養食を口にする渋野

 ゴルフの基本技術を学ぶのに適した<第2段階=男子は8~10歳、女子は7~9歳>のまとめのエクササイズを紹介する前に、第4回で書いた食育についてその続きを書いていこうと思います。(取材協力・コモゴルファーズアカデミー) 

 どんなに頑張っていいトレーニングをしても必要な量のタンパク質を適切なタイミングで取らないと世界で戦うための身体はできません。

 身体をつくる上で一番大切なのはタンパク質です。タンパク質というと肉や魚、豆腐などをイメージする方も多いと思いますが、日本にはいろんなタンパク質があります。例えば、プロテイン。私がトレーナーになった頃はトレーニングのための機器やサプリメントを販売する専門店でしか買えませんでしたが、今ではコンビニエンスストアで手軽に入手することができます。以前も書きましたが、苦手な食物を無理に食べる必要はありません。必要な量のタンパク質さえ摂取できれば、その種類は特に問題ではありません。選択肢はたくさんあります。

 必要な量のタンパク質が用意できたとして次に重要になってくるのはそれを取るタイミングです。一般的にトレーニング終了後、30分以内に取るのが良いとされていますが、それはあくまで一般的な話です。一番大切なのはその食物の吸収時間とタイミングの掛け合わせです。

 トレーニング直後は身体が栄養を欲しています。その時に食べる物がホエイプロテインのように吸収の速いものであれば、前述の30分以内で構いません。しかし、同じタンパク質でも吸収の遅いビーフステーキはトレーニングの直後に食べたのでは間に合いません。仮にビーフステーキを食べるならトレーニングの3時間前に食べる必要があります。

 また、一度に吸収できるタンパク質の量は限られています。1日100グラムのタンパク質が必要だとしたらそれを20グラムずつ5回に分けて食べた方が吸収率は良くなります。

 渋野日向子さんはトレーニングのメニュー表のほか、タンパク質のシフト表をつくっています。世界で戦う身体をつくるためには眠っている間も常に何かを吸収していることが必要です。寝る前に何を口にするかも考えながら世界と戦っています。

 ◇斎藤 大介(さいとう・だいすけ)柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師の3つの国家資格を持つ。男子ゴルフの片山晋呉にトレーナーとして帯同し、ゴルフに目覚める。14年から海外で研さんを積んで独立。16年から米女子ツアーに拠点を移し、リディア・コ、李晶恩イジョンウンら海外メジャー優勝者のトレーニングを手掛ける。19年11月から渋野日向子を担当。自身のインスタグラム(golf_fit_japan)でも渋野らとのエクササイズ動画を公開。ジュニア向けの育成メニュー作成やオンライン相談も開始。インスタのプロフィルから斎藤トレーナー本人に問い合わせも可能。

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