【中嶋常幸 密着オーガスタ】D・ジョンソン初優勝のカギは6番バーディー、打順3番目が「ラッキー」

[ 2020年11月17日 05:30 ]

USPGAツアー マスターズ最終日 ( 2020年11月15日    米ジョージア州 オーガスタ・ナショナルGC=7475ヤード、パー72 )

タイガー・ウッズ(右)の手を借りて、、グリーンジャケットに袖を通すダスティン・ジョンソン
Photo By 共同

 優勝したダスティン(ジョンソン)はティーショットが安定していて、しかもそれを仕上げるパットが良かった。

 大きかったのは6番のバーディーだ。直前の連続ボギーで一度崩れかけたが、このパー3で流れを取り戻した。勝負のあやは打順。同組の3人のうち最初に打った任成宰は第1打をグリーン奥にこぼした。次のアンサーはピン左手前14メートルに大きくショート。それを見て彼は8番アイアンで2メートルにつけた。

 プロは同伴競技者の番手を見て、クラブを選ぶわけではない。飛んでいる球筋を参考に、自分の距離感を出す。彼は2人の中間のショットなら、どれくらいの距離で打てばいいのかというイメージがすぐに浮かんだと思う。だから3番目に打てたのは本当にラッキーだった。あれが前半のキーポイントになった。

 松山選手はバーディーパットを沈める確率が低かった。それが結果的にティーショットにも影響した。ただ、ティーショットがブレるからボギーになるのか、それともチャンスに決められないからブレるのか。どちらが先かは分からない。マスターズに懸ける思いが大きい分だけ、それが強く出てしまうのかもしれない。私自身も含め声援する側の気持ちが強すぎて、そうさせているのかもしれない。一歩引いて応援する気持ちの方が、彼も楽にプレーできるのではないかと思う。

 今平選手は随所に彼らしい、良いゴルフを見せてくれた。今回、4日間プレーして海外の強い選手と戦うために何が必要か、肌で感じることができたと思う。あとはそれを形にしていくだけだ。できれば、もっとピンの近くにショットをつけられるように精度を高めていってほしい。 (プロゴルファー)
 =終わり=

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2020年11月17日のニュース