NBAのオーナー会議が再開案を承認 オーランドに22チームが集結 来季開幕は12月1日

[ 2020年6月5日 07:47 ]

NBA再開の舞台となるオーランドの「ESPNワイド・ワールド・オブ・スポーツコンプレックス」(AP)
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 NBAは4日にオーナー会議を開き、3月12日から中断しているレギュラーシーズンを、下位に低迷している8チームを除外した22チームで7月末から再開させることを承認した。最終決定は5日に行われる選手会での投票次第。新型コロナウイルス感染への影響を考慮して、試合はフロリダ州オーランドの「ESPNワイド・ワールド・オブ・スポーツコンプレックス・アンド・ディズニーワールド・リゾート」での無観客による一括開催となり、東西両地区の1位から8位までの計16チーム(中断時点での成績)と、8位に6ゲーム差以内の計6チームを加えた22チームが8試合のレギュラーシーズンを行うことになっている。

 「オーナー案」ではプレーオフ最終枠となる地区8位の決定だけが特別方式となり、8試合終了時点で9位が8位に4ゲーム差以内だった場合には2試合制の「プレー・イン・トーナメント」へ突入。9位が2試合とも8位に勝った場合には、最終勝率が劣っていても“8位扱い”としてポストシーズンに進出できるだけに、東地区全体9位で八村塁(22)が所属するウィザーズ(24勝40敗)にとってもチャンスが出てきた。8位のマジック(30勝35敗)とは5・5ゲーム差で、7位のネッツ(30勝34敗)に対しても6ゲーム差。“決戦”にひきずり込むためのターゲットは2チーム存在している。

 投票では異なる再開方式とドラフト方式を求めたトレイルブレイザーズを除く29チームのオーナーが賛成。アダム・シルバー・コミッショナーは「我々はシーズンを厳格な公衆衛生基準に従って安全かつ責任のある形で終了させることを願っていた」とコメントした。スポーツ専門局のESPNによれば、選手やコーチ陣はオーランドでゴルフ場やアウトドアのレストランにソーシャル・ディスタンシング(社会的距離)を保ったうえで行くことはできるが、ホテルでは他人の部屋への入室は不可。新型コロナウイルスの検査は日々、実施され、仮に陽性反応が出た場合には選手、コーチ、職員はそのチームから離れて隔離されることも決まった。

 22チームは7月7日にオーランドに入り9日から11日にかけてミニ・キャンプに突入。本来6月下旬だったドラフトは10月15日に開催され、その指名順位を決める「ロタリー」は8月25日に行われることになった。今季の終了が4カ月もずれこむために来季の開幕は12月1日(今季の開幕は10月22日)。再開は決めたものの、来季日程を含めた課題はまだ山積みとなっている。

 なおレギュラーシーズンの残りが8試合となったために東地区ではリーグ全体で首位に立っているバックスや昨季王者のラプターズのほか、セルティクス、ヒート、ペイサーズ、76ersのプレーオフ進出が確定。西地区でも1位のレイカーズのほか、クリッパーズ、ナゲッツ、ジャズ、サンダー、ロケッツが再開を待たずにポストシーズンに駒を進めることが決まった。7位のマーベリクス(40勝23敗)はプレーオフへの準マジックナンバー”が「2」の状態で再開シーズンに突入。渡辺雄太(25)が所属する8位のグリズーズ(32勝33敗)は9位トレイルブレイザーズ、10位ペリカンズ、11位キングスと3・5ゲーム差、12位のスパーズとは4ゲーム差、13位のサンズとは6ゲーム差で、2試合制の「プレー・イン・トーナメント」を回避するには可能な限り白星を増やしておきたいところだ。

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