白井健三「自分らしい体操を」原点回帰で臨む東京五輪イヤー

[ 2020年1月5日 19:20 ]

<日体大体操部練習初め>今年の漢字一字を「信」とした白井健三(撮影・会津 智海)
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 体操男子の16年リオデジャネイロ五輪団体総合金メダルメンバーの白井健三(日体大大学院)が5日、神奈川県内の日体大体操場で20年初練習を行い、取材に応じた。

 昨季は春先に左足首を痛めて世界選手権代表入りを逃し、その後は左肩も痛めて全日本シニアを欠場。昨年12月の豊田国際(オープン参加)でようやく復帰するという苦しいシーズンを送った。

 東京五輪イヤーの今年のテーマには「信」の1文字を選んだ。「昨年は怪我でうまくいかない時期があって、自分の行動を疑ってしまった。豊田で復帰していく中で、行動が合っているから今やっていると信じられた」。自分を信じることに加え、もう1つの意味も込める。「信」は人偏と「言」で構成されている。「1人で抱え込むことが多かったけど、人に言った方が楽になる。人に言う、頼ることを大事にしたい」と説明した。

 4月の全日本選手権から五輪選考会が始まるが、今の白井の頭の中を占めるのは、自らがどんな演技をするか。着地などの完成度にこだわりすぎた時期を経て、誰にも真似できない大技を繰り出し、楽しく攻めることにフォーカスする。「自分らしい体操をしたい。丁寧にできる人は、いくらでもいるので」。原点回帰で減点を恐れず、ダイナミックに躍動した時、白井が再び黄金の輝きを放つ。

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