常翔学園 攻める!御所実の堅守攻略へFB吉本らバックスで揺さぶる!

[ 2020年1月5日 06:00 ]

第99回全国高校ラグビー準決勝   常翔学園―御所実 ( 2020年1月5日    東大阪市・花園ラグビー場 )

準決勝を前にハツラツと調整する常翔学園FB・吉本(撮影・井垣 忠夫)
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 第99回全国高校ラグビー大会準決勝が5日に大阪府東大阪市の花園ラグビー場で行われる。Bシード常翔学園(大阪第2)は4日、Aシード御所実(奈良)戦に向けて大阪市内の学校で練習した。FB吉本匠希(3年)は、相手SO高居海靖(3年)との中学同級生対決に意欲を見せるとともに、春に完封負けを喫した堅守の攻略を誓った。

 構図は明解だ。攻めの常翔学園と、守りの御所実。3戦連続でトライを奪われていない鉄壁ディフェンスを崩すカギはどこにあるのか。突破力が光るFB吉本が狙いを語った。

 「グラウンドを広く使って、チャンスがあったら僕が縦を突いて崩したい。キックもうまく使って、相手を前後に走らせたい」

 1年生SO仲間との「ダブル司令塔」で、相手より約4キロ重い自慢のFWを軸にしながら、バックスで揺さぶって、ボールも相手も動かして、裏をかいて、ようやく攻略ができると踏んでいる。

 因縁の相手でもある。3月の近畿大会で0―7で敗れ、全国選抜大会の道を断たれた。今季唯一の完封負けだった。消極的な試合運びが野上友一監督(61)の逆鱗に触れ、試合後のロッカールームでこっぴどく怒られた。チームに落ちた今季唯一の雷だった。

 「今年のテーマは“しんどい時にがんばる”。僕らが攻め込んで、相手はきついはずなのに頑張れなかった」

 吉本にとっては個人的にも負けられない相手だ。SO高居は大阪・文の里中の同級生。2人でバックスを引っ張って大阪府2位になった。仲間とともに自転車で遠出し、自宅で一緒に食事をした。気心が知れた仲だけに「楽しみ。絶対に勝ちたい」と力がこもった。

 京都成章に劇的逆転勝ちをした前日は、花園ラグビー場からスーパー銭湯に直行し、冷温水の交代浴で疲れを取った。この日は1時間のミーティングの後、守備中心で体を動かした。目立った故障者はなく、野上監督は「ロースコアにさせないこと」と“打ち合い”を望む。「大工大高」時代からアタックに軸足を置き、5回の優勝を果たした。攻撃が最大の防御になる。

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