トランポリン世界女王・森ひかる、初詣おみくじで大吉「よっしゃー!」最高の“縁起”で日本勢初メダルへ

[ 2020年1月5日 05:30 ]

ダイナミックな演技を見せる森(撮影・吉田 剛)
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 世界女王が夢舞台へ好スタートを切った。トランポリンの19年世界選手権の女子個人で金メダルを獲得し、東京五輪代表に決定している森ひかる(20=金沢学院大ク)が4日、東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで取材に応じた。友人たちとの年越しでは青、黄、緑、赤色の風船と自分の頭を黒に見立てて五輪マークをつくって盛り上がったが、ハイライトはその後に訪れた。

 友人に誘われて「めっちゃ久しぶり。覚えていないくらい」と言う初詣のために、東京都足立区の西新井大師に。おみくじを引く際には「私を引いてくれって言ってきたんですよ!」と森に訴えかけてきた一枚に手を伸ばした。結果は大吉で「よっしゃー!と思った」と心の中で快哉(かいさい)を叫び、「“願いはかなう”みたいなことが書いてました」と笑った。勝負の五輪イヤーは好発進だった。

 森の“願い”は明確だ。昨年の世界選手権で自身を含めた日本勢が好結果を残し、注目が高まるトランポリンだが、知名度はまだ低い。「トランポリンを有名にしていけるように頑張りたい」。メジャー化への最短距離は五輪でのメダル獲得。日本勢は08年北京の外村哲也、12年ロンドンの伊藤正樹、16年リオデジャネイロの棟朝銀河の4位が最高で、表彰台には届いていない。「メダルを獲るのは難しいとは思うけど、誰かが壁を破らないといけない」。日本初の快挙に向かって、森が高く、美しく舞う。

 ◆森 ひかる(もり・ひかる)1999年(平11)7月7日生まれ、東京都出身の20歳。14歳で13年全日本選手権を史上最年少制覇。19年世界選手権で日本初の個人金メダルを獲得し、団体でも金メダル。愛犬はトイプードルの「ジャンプ」。1メートル59、51キロ。

 ≪男子・岸 W杯控え「頭がいっぱい」≫男子は世界選手権の個人で5位に入った堺が五輪代表に決定しており、19~20年のW杯シリーズなどであと1枠の追加を目指す。世界選手権で予選落ちに終わった岸は、W杯ランクでは日本人最上位の7位で代表入りの有力候補、2、4月にW杯2試合を控え、「頭の中はW杯でいっぱい」と言う。日本人2番手には外村がつけているが、「気にはなるけど気にしても仕方がない」と自らの演技に集中する。

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