15歳森 複合女子決勝へ 最終種目リード1位で“滑り込み”

[ 2019年8月19日 05:30 ]

スポーツクライミング 世界選手権第7日 ( 2019年8月18日    エスフォルタアリーナ八王子 )

女子複合予選のリードに臨む森(撮影・会津 智海)
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 20年東京五輪で実施される複合の女子予選が行われ、15歳の森秋彩(あい、茨城県連盟)が5位に入り、20日の決勝に進出した。2種目終えて20人中19位と大ピンチに陥ったが、最終種目のリードで唯一の完登で1位となり奇跡の予選通過。他に野口啓代(30=TEAM au)ら日本勢は計4人が決勝に進み、7位以内&日本人最上位で五輪代表に決まる。

 15歳は諦めムードで下を向いていた。リードの最終試技者で、同種目金メダリストのガルンブレトが、森より速いタイムで完登すれば予選落ち。崖っ縁の状況だったが、女王が落下した。関係者から決勝進出を伝えられても、現実を受け入れられない。「何が起きたか分からなかった。うれしいというより、信じられない」と驚きの表情を浮かべた。

 苦手のスピードで18位、続くボルダリングも振るわず16位。各種目の順位を掛けて少ない方が上位となる複合で、2種目終えて20人中19位と8人の決勝進出は絶望的な状況だった。リードは15日に銅メダルを獲得した得意種目。「1位を獲らないと予選を通れない」。かつてない緊張感を持ちながら、壁と向き合った。

 序盤、落下寸前に追い込まれた。「奥を取りにいけないのに、手前を取ってしまった」。体勢を崩しながらも何とか耐えた。「絶対に落ちちゃダメ。絶対に完登してやる!」。歯を食いしばって高度を上げ、ゴールにたどり着くと右手を上げて歓声に応えた。「奇跡だし運も良かった」。有言実行のリード1位で、予選5位に食い込んだ。

 今季から指導する宮沢コーチが「負けず嫌いで、強くなることに対して純粋」と闘争心を評価する15歳。16日の休養日は、家族と映画「ライオンキング」を見てリフレッシュした。20日の決勝で7位以内&日本人最上位で東京五輪の出場権を獲得。「決勝に出られることが光栄でうれしい。出るからには五輪を狙っていく」。新種目では第1号の東京切符へ、1メートル54の小さなライオンが決戦を見据えた。

 ◆森 秋彩(もり・あい)2003年(平15)9月17日生まれ、茨城県出身の15歳。つくば開成高1年。小学1年でスポーツクライミングを始める。リードで17年世界ユース選手権金メダル。今季はボルダリングW杯第4戦で3位、リードW杯第1戦で3位に入った。1メートル54、43キロ。

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