八村を指名のウィザーズとは…本拠はワシントン、かつてジョーダンも在籍

[ 2019年6月21日 12:10 ]

ウィザーズの帽子をかぶった八村(AP)
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 NBAのドラフトが20日にニューヨークで行われ、1巡目の全体9番目で、ウィザーズ(ワシントンDC)がゴンザガ大のフォワード、八村塁(21=2メートル3、104キロ)を指名。NBAのドラフトで日本選手が指名されたのは1981年の岡山恭崇氏(当時住友金属=ウォリアーズから8巡目、全体171番目で指名、入団はせず)だけで、2巡目までの指名となった1989年以降の現行システムでは史上初めてとなった。

 ウィザーズは今季32勝50敗。球宴に5回選出されている主力ガードのジョン・ウォール(28)が左足のかかとの故障で50試合も欠場する事態に追い込まれ、プレーオフ進出を逃した。W杯中国大会の米国代表候補でリーグ屈指のシューターでもあるブラドリー・ビール(25)がウォール不在のチームを引っ張ったが、若手の押上げが不足。八村はゴンザガ大で今季全37試合に先発し、平均30・2分の出場で19・7得点、6・5リバウンドと59・1%のフィールドゴール(FG)成功率をマークしており、ウィザーズが求めている若手フォワード陣の理想型に近い存在となっていた。

 八村は先発に昇格した今季、3点シュートを36本放って15本を成功。本数は少ないが成功率は41・7%と高く、ウィザーズではインサイドだけでなくアウトサイドからのオフェンスも要求される可能性が大。今ドラフトでペリカンズにトップに指名されたザイオン・ウィリアムソン(18)が所属するデューク大には昨年11月の対戦で89―87で勝ち、しかも八村はその試合で20得点と7リバウンドをマークしただけに、9番目指名ながら“エリート・ルーキー”のような存在感を漂わせるドラフトとなった。

 ▼ワシントン・ウィザーズ 母体になっているのは1961年にリーグ加盟を果たしたシカゴ・パッカーズで翌年にゼファーズに名前を変更。63年からボルティモア・ブレッツ、73年にキャピタル・ブレッツ、74年にワシントン・ブレッツ、そして97年にワシントン・ウィザーズ(魔法使いの意味)となった。本拠は米国の首都ワシントンDCでチームカラーは赤と紺。ブレッツ時代の78年ファイナルで初優勝。2001年と2002年にはマイケル・ジョーダン(元ブルズ)が晩年の最後の2シーズンを過ごした。なおウィザーズとなってからはまだ東地区の決勝にも進出したことはない。

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