玉ノ井親方の目 見えない負担が膝に…貴景勝、自分を見つめ直すいい機会に

[ 2019年5月16日 19:44 ]

大相撲夏場所5日目 ( 2019年5月16日    両国国技館 )

<夏場所4日目>御嶽海(右)を寄り切りで破った貴景勝(撮影・荻原 浩人)
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 貴景勝のケガには少し驚いた。御嶽海戦で投げを打ったときに痛めたそうだが、膝をおかしくするような取口に見えなかったからだ。エッあれで、というのが正直な感想だった。

 もちろんケガの程度は本人しか分からない。ただ、体は以前より大きくなっている。目に見えない負担が膝にかかっていたのは確かだろう。

 初場所の千秋楽では右足裏を痛め、巡業でも稽古ができなかった。以前は元師匠の元貴乃花親方(貴乃花光司氏)のもとで厳しく鍛えられ、稽古量も豊富だった。しかし、今は環境が変わり、比較的自分の裁量でそれができるようになった。稽古の貯金が少なくなったことで、ケガをしやすくなった面は少なからずあるだろう。

 新たに四つに組む相撲を覚えようとしていることも気になる。押し相撲一本で大関まで昇進してきたのだから、今はそれに徹した方がいい。悪いところを直すよりも、いい面を徹底的に伸ばした方が相撲は安定する。

 今回のケガは自分を見つめ直すいい機会だ。焦らずしっかり治して、もう一度、貴景勝らしい力強い相撲を見せてほしい。

 一方、貴景勝と入れ替わるように大関から陥落した栃ノ心は今場所、好調だ。どんどん前に出て、それから組んで取っているのがいい。右膝のケガが良くなっていることもあり、精神的にも先場所までの張り詰めた感じがなくなって、挑戦者の気持ちで取れている印象だ。もともと地力を持っている力士。自信さえ取り戻せば、優勝争いを盛り上げる面白い存在になるはずだ。 (元大関・栃東)

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