【村上武資の目】錦織の勝因 仕掛けるスタイル貫いた体力と精神力

[ 2019年1月22日 08:15 ]

テニス 全豪オープン第8日   ○錦織(6-7、4-6、7-6、6-4、7-6)カレノブスタ ( 2019年1月21日    オーストラリア・メルボルンパーク )

逆転勝ちで8強入りを果たした錦織
Photo By 共同

 カレノブスタは守備範囲が広く、錦織がダウンザライン(サイドラインに沿う軌道のショット)で攻めてくると予想して切り返すなど、プレーもよく研究していた。本来なら相手を押し込むはずの長いラリーになればなるほど分が悪くなったため、錦織は心理的にもきつかったはずだ。

 第3セットで流れが変わったのは、錦織が自分から仕掛けるスタイルを貫いたからだ。開き直った面もあるだろうが、苦しい状況でもネガティブにならず1ポイントずつ前向きにプレーしたことで、カレノブスタは必要以上に体力を奪われ、守備範囲が徐々に狭くなっていった。メンタルと体の強さを示すように、プレーの質も第3セットから明らかに上がり、5セットを戦うことを見据えた攻撃的なプレーが最後のタイブレークでも効果的だった。今大会は4試合中3試合がフルセットと体力的には厳しいが、接戦を勝ち抜いてきた自信の方が大きい。しっかりリカバリーして次戦に備えてほしい。

 大坂は3回戦に続き第1セットダウンから立て直すメンタル面の成長を見せた。苦しい状況で本来の強みである攻撃力が前面に出ていた。ラリーを続ける場面、攻める場面の判断も良く、以前よりも辛抱強く戦えている。体調面を不安視する報道もあったが、現時点では影響は感じられない。準々決勝のスビトリナ相手にもショット力では上回っていると思う。相手との相性など気にせず、自分のプレーに集中することが大事だろう。(WOWOW解説、ロンドン五輪代表監督)

 ▽テニスの4大大会の最終セット 試合時間の短縮と選手の負担軽減のため、今季から全豪オープンは最終セットで6―6となった場合に10点先取のタイブレーク(TB)を導入した。昨季までは4大大会で全米オープンだけが最終セットで7点先取のTBを採用していたが、ウィンブルドン選手権も最終セットで12―12となった場合に7点先取のTBを実施する。全仏オープンだけが最終セットでTBを取り入れず、2ゲーム差をつけないと終わらない。

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