東福岡 決勝あと一歩も涙なし 藤田監督「今年はやりきったベスト4」

[ 2019年1月6日 08:49 ]

第98回全国高校ラグビー第6日・準決勝   桐蔭学園46―38東福岡 ( 2019年1月5日    東大阪市・花園ラグビー場 )

<東福岡・桐蔭学園>準決勝で桐蔭学園に敗れ、肩を落とす東福岡フィフティーン(撮影・坂田 高浩)
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 準決勝が行われ、東福岡は同じAシードの桐蔭学園(神奈川)に38―46で敗れた。前半9分までに17点差をつけられたが、モール攻撃で後半に一時逆転する粘りを発揮。2大会連続4強で涙をのんだが、意地を見せた。

 やりきった。だからこそ涙はなかった。一時は17点差をひっくり返す粘りで観衆を最後まで沸かせた。藤田雄一郎監督は「昨年は悔しいベスト4。今年はやりきったベスト4だと思う。気持ちが全然違います」と選手をねぎらった。

 昨春の選抜大会で34―40と敗れた相手との一戦。今大会で初めて先制点を奪われるなど劣勢の中、必死に食い下がった。7点差を追う後半にはフッカー福井主将が「自信があった」というモール攻撃で攻めた。4分にゴールまで25メートルのラインアウトから押し、最後尾にいた福井が同点トライ。21分にも同様の形で決めた福井は「前の7人がハードワークしてくれたおかげ。みんなの得点」と話した。

 モール強化は今季のテーマだった。FWの平均体重は89・2キロ。「小さい」と周囲から言われ続けた。九州共立大や福岡大の練習に出向き、一人一人が気を抜かなければ、モールは大きな力になることを再確認した。福井は「桐蔭相手に2本モールで取れた。日本一のモールは組めたと思う」と胸を張った。

 勝負を分けたのはミスだった。31―31の後半15分にターンオーバーを許し、勝ち越しトライを奪われた。18分にはオフサイドの反則からPGを決められた。いずれも自陣ゴール前でのミス。藤田監督は「ブレークダウンの精度やここ一番のスピードが2枚上だった」と振り返った。

 7度目の花園制覇は後輩に託される。この日のスタメンに2年生は7人。藤田監督は「悔しさを忘れず、どれぐらい成長できるかですね」と期待した。

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2019年1月6日のニュース