桐蔭学園 止めた!決めた!FL西山大車輪でトライ合戦制す さあ“桐蔭対決”だ

[ 2019年1月6日 08:44 ]

第98回全国高校ラグビー第6日・準決勝   桐蔭学園46―38東福岡 ( 2019年1月5日    東大阪市・花園ラグビー場 )

<東福岡・桐蔭学園>後半、右中間に跳び込んでトライを決める桐蔭学園・西山(撮影・北條 貴史)
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 2試合が行われ、桐蔭学園(神奈川)は東福岡(福岡)を46―38で下し、3季ぶり6度目の決勝進出を決めた。両校合わせ11本のトライ合戦となったが、9月下旬の右足首脱臼骨折から奇跡的に回復して今大会初先発した桐蔭学園のフランカー西山周作(3年)がビッグタックルを連発。後半25分にはトライも挙げる活躍で、花園では過去1分け3敗だった東福岡に競り勝った。大阪桐蔭(大阪第1)は流通経大柏(千葉)に逆転勝ち。あす7日の決勝は、昨春の全国選抜大会と同じ顔合わせとなった。

 ドンピシャの一撃だった。前半25分、西山は抜群の飛び出しとスピードでタックルを見舞うと相手はたまらずノックオン。すかさず攻撃に転じた桐蔭学園はパスをつなぎ、フッカー紀伊遼(3年)がトライ。西山は「展開されると取られる。最悪、つながれても重圧を掛ける気持ちで行った」と振り返った。

 2連続トライで逆転された後半にも、カウンターラックの起点となるタックルで相手を止め、WTB西川(2年)の決勝トライをアシスト。藤原秀之監督も「あれでまた流れが変わった」と絶賛するビッグタックルを連発し、再び1点差に詰め寄られた25分には自らトライ。「試合中はアドレナリンが出ているので大丈夫。(宿舎に)帰ると痛くなると思う」という右足首をかばい、左足がつりながらも、60分間、獅子奮迅の働きぶりだった。

 3カ月半前に重傷を負い、1年生の佐藤に8番を奪われた。花園出場も絶望的だったのに、本人が「人生で一番頑張った時期」と振り返るほどの懸命なリハビリで、県予選は不出場ながら30人の登録メンバーに滑り込んだ。ここまで3試合は途中出場。準々決勝で6番の伊藤峻(3年)が故障し出番が巡ってきた。自身もケガで苦しんでおり「(伊藤)峻祐のためにという気持ちも大きかった」と仲間の思いもぶつけた。

 日本代表FB松島幸太朗(サントリー)らを擁した10年度決勝で引き分けた相手に花園で初勝利。決勝では昨年度の準決勝で敗れた大阪桐蔭と対戦する。選抜の決勝では46―26で下すも、「同じ場所でないと借りは返せない」と西山。全体練習前のタックル練習が日課の6番が、同校悲願の単独優勝へ、再びビッグタックルをぶちかます。

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2019年1月6日のニュース