【砂村光信 視点】善戦のジョセフJ SO松田“深めのパス”光った

[ 2018年10月27日 09:45 ]

ジャパンラグビーチャレンジマッチ2018   日本代表28―31世界選抜 ( 2018年10月26日    花園ラグビー場 )

スタンドの声援に応える日本代表フィフティーン(撮影・吉田 剛)
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 途中出場のSO松田の深めに放るパスが目を引いた。体を開かず前を向いたまま角度をつけて放るのでボールが流れず、受け手のスピードが落ちない。先発SO田村はキックに優れるが、体の力を使って長いパスを放るためボールが浮き、受ける側の動きも止まりがちだ。松田は自分で突破できる力もあり、相手ディフェンスも意識を外へ集中できない。

 深めのパスは帝京大時代には見られなかったもので、パナソニックで身につけたスキルだろう。同じく途中出場し、落ち着いた球さばきを見せたSH田中とのコンビが後半の反撃を生んでおり、ペースを上げて攻める際のSOに適している。田村頼みだった司令塔で「2番手」の地位を確立させたと思う。

 一方、松島と野口が負傷したFBは選手層の薄さを露呈した。代表復帰したプロップ山下やフランカー布巻もフィットせず、トップリーグでは見逃されるプレーで反則を取られていた。外国籍選手も含め、まだ所属チーム基準のプレーが抜けていない印象を受けた。 (元U―23日本代表監督)

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2018年10月27日のニュース