体操男子は予選3位、あん馬で3人落下も白井が意地見せ「自信を持てた」

[ 2018年10月27日 05:31 ]

体操・世界選手権第2日 ( 2018年10月26日    カタール・ドーハ )

床運動を終え、ガッツポーズする白井健三
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 男子予選6班で演技した日本は、団体総合で合計253・312点とし、258・402点のロシア、257・836点の中国に次ぐ3位で29日の決勝に駒を進めた。国内大会よりも進行が早く体力的に厳しい戦いを強いられ、最終種目のあん馬では3人連続で落下。ミスが連鎖したが、最終演技者の白井健三(22=日体大)がラストをまとめ、決勝につなげた。今日27日は日本女子が予選に登場する。

 最終種目のあん馬に落とし穴が待っていた。内村、谷川、萱と3人連続で落下。中国、ロシアに大差をつけられて予選3位。29日の団体総合決勝には予選の得点は持ち越さないが、水鳥監督は「厳しい結果と感じている。3人が失敗してしまい、致命的なミスになった」と険しい表情を浮かべた。

 国内大会の団体戦では競技終了に2時間半近くを要するが、今大会は得点表示が早く、各種目のウオーミングアップ後にすぐ演技開始となるなど、1時間40分ほどで終了。国内の試技会では2時間で競技を終える練習をしていたが、想定以上の“時短”は大会初日の前日(25日)に判明した。「他のチームも一緒なので」とした指揮官だが、体力的に厳しい戦いを強いられた。

 苦しい状況で存在感を見せたのが、「体力的には問題ないタイプ」と言う白井だ。最初の種目、つり輪は1番手で演技し、あん馬は最終演技者として落下が続いた流れを断ち切った。「ここで自分が落ちたら、決勝にそのままいくと思った。予選は予選で終えられた」と胸を張った。

 この日の床運動は「シライ3」を外すなど難度を落とした。「初めての構成で頭がすごく疲れた」と笑う。団体決勝では本来の構成に戻す可能性も。「今日(26日)の演技で粘ることができて自信を持てた」。今大会で表彰台に上がれば20年東京五輪の出場枠を得られるが、狙うのは世界一だ。白井も出場し、金メダルを獲得した16年リオデジャネイロ五輪は予選4位。逆転戴冠の経験が、体操ニッポンの背中を押す。

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