遠藤、自身初めて幕内で初日から3連勝 くせ者の跳躍に反応

[ 2018年7月11日 05:30 ]

大相撲名古屋場所3日目 ( 2018年7月10日    ドルフィンズアリーナ )

千代翔馬(右)を切り返しで下す遠藤(撮影・椎名 航)
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 人気力士の遠藤が自身初めて幕内で初日から3連勝を飾った。千代翔馬の立ち合いの変化を冷静に対処。跳んだ相手をガッチリつかまえて2秒4の早業で勝負を決めた。白鵬と鶴竜は3連勝。新大関の栃ノ心はうるさい松鳳山に代名詞のつり出しを決めて土俵外に運び無傷を守った。

 くせ者の動きにも体は自然と反応していた。最初の立ち合いは遠藤自ら突っかけて不成立になったが、それでも慌てない。冷静な男は、立ち上がってピョンと右に跳んだ千代翔馬を瞬時にキャッチ。「しっかり反応できたので良かったです」。相手が着地した時点で左差しの十分な体勢になると、強引な投げにびくともせず、切り返して背中から沈めた。

 クールなルックスと真っ向勝負で人気の遠藤。この日の土俵入りでも最大級の声援を浴び、勝利の瞬間には割れんばかりの拍手が送られた。「(声援に)応えようという気にもなる。力が入るしありがたい」。ケガとの闘いを繰り返す27歳をファンが支え、その期待に応える形で3連勝の“壁”を破った。

(先場所屈辱乗り越え/) 幕内在位29場所目。無傷の3連勝を飾るのは実は初めてだ。自身初の三役として臨んだ先場所は、6日目に腕を痛めて途中休場。10日目から強行出場したが、そこから白星は飾れなかった。ただ、巡業のない6月にケガを癒やしながら、稽古を重ねて再び前を向き、直近2連敗していた相手の“壁”も乗り越えた。

 4日目の相手は破壊力が武器の千代大龍。過去6勝5敗と互角に近い勝負をしてきた。再び三役を目指す上でも連勝を伸ばしたいところ。「もっと体調を良くして、毎日相撲が取れればいいんじゃないですか」。壁を突き破ったこの先も進撃は止まらない。 

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2018年7月11日のニュース