ケビン・ガーネットが引退「すべての人に感謝 こんなに自分が愛されるとは…」

[ 2016年9月24日 12:36 ]

引退を発表したケビン・ガーネット(AP)

 NBAティンバーウルブスのフォワードでリーグを代表する選手の1人だったケビン・ガーネット(40)が23日、インスタグラムに動画を投稿する形で引退を発表。「これでお別れ。すべての人に感謝したい。こんなに自分が愛されるとは思わなかった」と語って21シーズンにおよんだ現役生活にピリオドを打った。

 ガーネットは95年のドラフト全体5番目にティンバーウルブスに指名されてNBA入り。その後コービー・ブライアント(96年)、トレイシー・マグレイディー(97年)、レブロン・ジェームズ(03年)といった高卒選手が指名されることになるが、その流れを最初に作ったのがガーネットだった。

 本人申告の身長は6フィート11インチ(2メートル8センチ)だったが、実際は7フィート1インチ(2メートル16センチ)あると言われており、このサイズにもかかわらずすべてのポジションをこなせる運動能力を持っていた。

 04年にはシーズンMVPに輝き、球宴出場はMVPとなった03年を含めて15回。セルティクスに移籍した08年にはファイナル優勝に貢献し、シーズンの最優秀守備選手にも選出された。

 通算では1462試合に出場し平均17・8得点、10・0リバウンド、1・4ブロックショットを記録。フリースロー成功率もビッグサイズの選手としては高い78・9%をマークしていた。

 14年シーズン途中のトレードでネッツから古巣のティンバーウルブスに復帰。しかし膝の故障などでここ2シーズンの出場は85試合にとどまっていた。チーム側は年俸800万ドル(約8億1000万円)を買い取る形(バイアウト)で事実上の解雇に踏み切るという動きを見せていたが、これを受けてガーネットは引退することを決意したもようだ。

 グレン・テイラー・オーナーは「ケビンと同じ組織にいられたことを誇りに思う。ファンとともに長年にわたっていい思い出を与えてくれたことに感謝したい」とコメント。スポーツ専門局のESPNは「この時代に最も影響力があったスター選手としてNBAを去ることになった」というヘッドラインを掲げて報道した。前人未踏の22シーズン目でのプレーは実現できなかったが、生涯獲得サラリーは3億3000万ドル(約333億3000万円)を超えており、リーグ歴代最高額という“記録”をも残してユニフォームを脱いだ。

 ティンバーウルブスは若手中心に戦力を切り換えているところ。ガーネットは「チームは大丈夫だ。(優勝は)簡単にはできないだろうが、いまのところいい感じ。このまま見守ってほしい」と語って、今季の躍進に期待を寄せていた。

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