【小椋久美子】奥原がメンタルで勝利 ラリーに持ち込み山口のミス誘う

[ 2016年8月18日 11:23 ]

バドミントン準々決勝での対決を終えて握手をかわす奥原(左)と山口

リオデジャネイロ五輪・バドミントン女子シングルス準々決勝

 第1ゲームの山口は集中力が抜群で、完璧な内容でした。元々ストロークにセンスがある選手ですが、ラインぎりぎりに入れる、前に落とす、フェイントで裏をかく、全てのプレーの質が高かった。相手の動きを読む能力が高く、フットワークのいい奥原を迷わせ、動きを崩していた。いつもはポーカーフェースの奥原の表情にも焦りの色が出ていました。

 完全に山口ペースでしたが、第2ゲームに入ってからの奥原の切り替えが素晴らしかった。山口が嫌がる長いラリーに持ち込み、緩急をつけてポイントを重ねました。山口のミスを誘い、逆に奥原自身は落ち着いていきました。あの追い詰められた状況でよく我慢できたと思います。技術ではなく、メンタルの勝利でした。

 準決勝で対戦するプサルラは強打が武器の大型選手です。第2シードの中国選手を倒して勢いにも乗っています。力はほぼ互角と見ています。奥原は我慢してプレーし、相手をどれだけ崩せるか。いい体勢で打たせなければ、勝利に近づくと思います。 (08年北京五輪女子ダブルス代表)

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2016年8月18日のニュース