石川佳純 殻破り絶叫!団体5戦全勝で魅せたエースの意地

[ 2016年8月18日 05:30 ]

<リオ五輪 卓球> 第2試合をものにした石川

リオデジャネイロ五輪・卓球女子団体3位決定戦

 これまでとは明らかに違う自分がいた。決戦前日、石川が音頭を取って3人が声を張り上げた。「勝てばメダルだから、頑張ろう!おー!」。プレーで躍動するだけでなく福原、伊藤を励まし、背中を押した。「声を出すのとかどちらかと言うと苦手なタイプだったけど、今日は自分から声を掛けていこうと思った」。チーム最年少だった12年ロンドン五輪から4年。メダルの色は銀から銅に変わったが「私の中ではホントに今回の方が重い」と感慨に浸った。

 シングルスでは初戦の3回戦でまさかの敗退。打ちひしがれる中、選手村に向かうバスで偶然、レスリングで3連覇中の吉田と隣になった。その際、「五輪の難しさ、何が起こるか分からない大変さをチャンピオンでも感じている」ことを知り「気持ちを切り替えられた。凄く大きかった」という。「絶対、挽回する」と誓った団体では5戦全勝とエースの役割を果たした。この日はロンドン五輪シングルスの3位決定戦で敗れたフェン・ティアンウェイとの対戦を村上監督に直訴。「4年分の成長を見せつけたいと思った。今までは力負けしていたけど、今日は勝てた」。リードされた第1ゲームを逆転で奪うとストレートで押し切った。

 「4年後は団体でもっと引っ張っていけるようになりたいし、シングルスでリベンジしたい」。20年東京五輪では壮大な夢を抱いている。「旗手をやってみたいし、その時にそういう声が掛かる選手でいたい」。20年7月24日、27歳になった石川が、開会式で誇らしげに日本の先頭を歩く。その視界にはきっと、金メダルロードが開けている。

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2016年8月18日のニュース