貴ノ岩、自身初11勝 平幕Vの可能性も「顔じゃないです」

[ 2016年7月24日 05:30 ]

貴ノ岩は突き出しで宝富士(左)を下す

大相撲名古屋場所14日目

(7月23日 愛知県体育館)
 東前頭10枚目の貴ノ岩が自己最多の11勝目を挙げ、千秋楽まで優勝争いに残った。09年初場所に初土俵を踏んだ同期入門の宝富士に対し「必死にいきました」と気迫十分。立ち合いで思い切り当たると、相手得意の左差しを嫌って右から張り手を4発も繰り出し最後は突き出した。

 「必死であんまり覚えてない」と言うほど気持ちが入った相撲で満員の館内を大いに沸かせた。2敗の日馬富士を稀勢の里とともに1差で追う優勝争いは「顔(身分相応)じゃないです」とあくまでも謙遜したが、千秋楽の嘉風戦に向けては「今日みたいな相撲を取りたい。気合を入れていきます」と意気込んだ。

 8歳で母を心臓病で亡くし、モンゴルから鳥取に相撲留学した3カ月後に父が肝臓がんで急逝。師匠の貴乃花親方(元横綱)を父のように慕う26歳の努力が、ついに表舞台で結実し始めた。

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