サンウルブズ　ハメットＨＣ退任を発表

今季限りでの退任について説明するサンウルブズのハメット・ヘッドコーチ

　スーパーラグビー（ＳＲ）のサンウルブズは２７日、マーク・ハメット・ヘッドコーチ（ＨＣ）が任期満了により今季限りで退任すると正式発表した。来季は母国ニュージーランドのハイランダーズでアシスタントコーチに就任する。ハメットＨＣは同日、都内で再集合したサンウルブズの練習後に報道陣に応対。「サンウルブズでの経験が充実していただけに、この決断をするのはつらかった。だが、ニュージーランドでアシスタントコーチとして密にチームに携わりたかった。ＨＣではどうしてもマネジメントの部分を多くやることになる。舞い込んできたチャンスを重視して進んでいく。自分の心に正直でいたい」と説明した。

　同ＨＣはサンウルブズからも来季についての話を受けていたことを明かし、「ＳＲは市場の競争力が激しいので、選手もコーチも早いうちからアプローチされている。こういう話が早い段階で来るのは当然だ」と強調。結成１年目のサンウルブズは残り３試合の時点でまだ１勝と苦しんでいるが、「いいチームをつくれたと思う。スタッフ全員が仕事を楽しんで、自分たちの居場所と思えるチームができた。選手のレベルも上がり、日本代表が主力を６、７人欠いても良いパフォーマンスが出来たのは、ＳＲの成果」と総括した。また、「次につなげる作業が大事。運営スタッフとも話して、チームや人をどう育てるか、環境をどう改善するかなどをアドバイスした」と話した。

　サンウルブズは７月２日、東京・秩父宮ラグビー場でワラタス（オーストラリア）と今季ホーム最終戦を戦う。自身がＨＣ代行として指揮を執った日本代表からロックの小滝（東芝）やフランカー金正奎（ＮＴＴコム）を新たに招集したハメットＨＣは「最後のホームゲームで、自分としても最後の試合なので、しっかりしたパフォーマンスを見せたい。速い展開になると思う。フェーズを重ねてアタックできれば、いい結果が出る」と抱負を語った。