【高野進の目】福島 コーナーはピカ一 150メートル以降のもうひと伸びを

[ 2016年6月27日 08:15 ]

女子200メートル優勝の福島(中)は2位の斉藤(左)、3位の市川ともに表彰台で笑顔
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陸上日本選手権最終日

(6月26日 愛知・パロマ瑞穂スタジアム)
 福島の100メートル決勝(25日)を見て1、2歩目というよりも、10~30メートル付近の動きが非常に良いと感じていた。以前は反応が良くて一気に行く感じだったが、今はスムーズに加速している。この日の200メートルでも力みが取れており、コーナーの走りは相変わらずピカ一だった。コーナー走は世界でも見劣りしない。

 陸上チームの監督として、12年ロンドン五輪で絶不調に苦しむ福島を近くで見ていた。立ち直った今、心身がかみ合って一番気持ち良く走れる段階に来ている。世界と戦うためには150メートルから、もう1段階上げていく必要がある。決勝に進むのは難しいが、準決勝で強豪を相手に果敢に挑戦し、22秒50あたりを目指してほしい。参加するだけでなく、これまでにない戦いを期待している。

 男子200メートルの飯塚は、以前はもう少し力んで硬くなるところがあったが、滑らかに余裕を持って走れていた。19秒台突入を予感させるような走りだった。9秒台が期待される100メートルとともに、200メートルも本番が楽しみだ。(男子400メートル日本記録保持者、92年バルセロナ五輪8位、東海大体育学部教授)

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2016年6月27日のニュース