母のおにぎりが支え…ボミ感謝の連覇 ツアー新11戦連続トップ5

[ 2016年6月27日 05:30 ]

連覇を達成し、ガッツポーズして喜ぶイ・ボミ

女子ゴルフツアー アース・モンダミン・カップ最終日

(6月26日 千葉県袖ケ浦市 カメリアヒルズカントリークラブ=6541ヤード、パー72))
 単独首位から出たイ・ボミ(27=韓国)が5バーディー、ボギーなしの67で回り通算20アンダー、268で大会2連覇を達成した。今季2勝目、ツアー通算17勝目を挙げ、賞金ランキング1位に浮上した。また11試合連続トップ5入りのツアー新記録を樹立。今大会後の賞金ランク上位5人(別の資格を持つ申ジエ、テレサ・ルーを除く)に全英リコー女子オープン(7月28日開幕、英国)の出場権が与えられる。

 昨季賞金女王が貫禄を見せた。4打のリードで出たイ・ボミは1番で1メートルのパットを入れてバーディー発進。その後、ペ・ヒギョンに2打差に詰め寄られたが、7番で2メートル、8番で1メートルに付けて連続バーディー。13番パー3では距離が10メートル以上あり、2メートル近く曲がる難しいフックラインをジャストタッチで入れて「13番のバーディーは大きかった。優勝できると思った」と勝利を確信した。

 練習グリーンではタッチが合わなかった。普段は「自分のスピードと他の選手のスピードは違う。悪いイメージが残る」と同伴競技者のパットは見ないが、この日は同組の堀のパットを観察しタッチをつかんでいった。

 大会連覇、11試合連続のトップ5入りの記録に加え、後半は4日間大会の最少ストローク記録の21アンダーを目指したが、1打及ばなかった。16番は10メートル、17番は3メートルのバーディーパットが際どく外れただけに「記録は意識した。16番のパットが入っていたら、できたと思う」と悔しがった。

 優勝スピーチでは母・ファジャさん(54)に対する感謝の言葉を口にした。「私のために早起きして、おにぎりを作ってくれて感謝しています。カムサハムニダ(韓国語でありがとう)」と涙をこぼした。

 長丁場の4日間大会。スタミナを支えたのがファジャさんが作るおにぎりだった。さまざまな食材を細かく刻んでご飯に混ぜる。この日はピーマン、ブロッコリー、ニンジン、のり、卵、エビ、小魚が入った栄養満点のおにぎりをスタート前に2個、ハーフターン後に2個頬張り乗り切った。

 次戦は7月7日開幕の全米女子オープン。五輪出場選手決定前最後の大会でリオ行きの切符を勝ち取るのが目標だ。韓国の出場枠は4人の見通し。現在ランキング15位のイ・ボミは7番手だが「全米女子オープンで頑張ればチャンスがあると思う」と諦めてはいない。

 五輪出場は14年に亡くなった父・ソクジュさん(享年56)との約束でもある。「お父さんと一緒に行こうと話していたから行きたい」と自らを鼓舞するように語気を強めた。

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