ロッドマン氏が来日、引退コービーねぎらう PO展望語る

[ 2016年4月15日 18:14 ]

都内でインタビューに応じた元NBAのデニス・ロッドマン

 米プロバスケットボール、NBAのプレーオフは日本時間17日に開幕する。5つのチャンピオンリングを持つNBAの元スター選手、デニス・ロッドマン氏(54)が来日し、スポニチ本紙のインタビューに応じた。今季限りで引退したコービー・ブライアントやレギュラーシーズン史上最多73勝を挙げた昨季覇者のウォリアーズについて語ってくれた。

 ――今季限りでコービー・ブライアントが引退しました。彼が若い頃に対戦していますが、どんな選手でしたか?

 17歳、18歳で大人の世界に飛び込んできて、凄いこと(5度のファイナル制覇など)を達成した。もともと活躍するための武器を持っていた。だからNBAに慣れていく中で、自然と成長していったと思う。それに多くの周りの選手からも学んだ。特にマイケル・ジョーダンから学び、模倣もして、王者になった。

 ――コービーのNBAの歴史の中で位置づけは?

 ランク付けはなかなか難しい。過去にNBAは歴代トップ50を発表している。でも、私の中ではトップ10、トップ5に入る選手だ。1つのチーム(生涯レイカーズ)で、これだけのことを成し遂げた意義はとても大きい。

 ――今季はウォリアーズがレギュラーシーズンで73勝し、あなたが在籍した95―96年のブルズの最多勝記録72勝を更新しました。

 気分を害したということはない。時代もプレースタイルも違う。どのチームがベストかを比較するのは難しい。自分の中ではいつまでもブルズが史上最強のチームだと思っている。

 ――あの当時のブルズはなぜ強かった?

 素晴らしい12人の選手がいた。ジョーダン、スコッティー・ピッペン、トニー・クーコッチ、ロン・ハーパー、スティーブ・カー(現ウォリアーズ監督)。最後にリバウンダーが必要だということで、95―96年のシーズン前にスパーズから、僕をありがたいことに引き抜いてくれた。それでチームが完成された。みんなの意見が食い違うことはなかった。僕らの中では72勝なんて関係なかった。だた優勝することに集中していた。

 ――ウォリアーズの攻撃的なスタイルをどう思う?

 相手より得点で上回れば勝つというスタイルだ。いつでも3点シュートを打ち、いつでも相手を出し抜きにいく。公園でやるようなプレイグランドスタイルだ。僕たちには守備もあった。スタイルが違う。自分たちの時代は3点シュートを多用しすぎると、それが仇になると言われてきた。ウォリア―ズがそのスタイルで勝ち続けることができるのか見ていきたい。

 ――レギュラーシーズンで400本を超える3点シュートを決めたウォリアーズのエース、ステファン・カリーのような選手が出てくることは想像していたか?

 その背景にはフォーマットの問題があると思う。今は守備側のハンドチェック(相手を手で押さえる)や接触プレーに対して厳しく笛が鳴る。攻撃側の選手はより自由に動ける。その結果、ああいう選手が誕生したと思う。昔なら、あのプレーはできなかった。

 ――あなたたちならカリーをどう守る?

 それは難しいことじゃない。我々は(スタメンに)4人のいいディフェンダーがいた。ジョーダン、ピッペン、ハーパー、そして僕も、誰でも抑えることができた。どこに来てもつかまえることができる。慣れれば、彼らのプレーに対応することはできると思う。

 ――もし、当時のブルズと今のウォリアーズがファイナルで対戦したら?

 スイープにはならないね。東のチームと西のチームはレギュラーシーズンで2回しか対戦しないから、わからないことも多い。研究もするし、修正もする。結果は4勝2敗、当然ブルズの勝ちだ。

 ――今季のプレーオフはどうなる?

 東地区は順当ならレブロン・ジェームズのキャブスがファイナルに行く。西地区はウォリアーズ、クリッパーズ、サンダー、スパーズにチャンスがある。4チームのいずれもファイナルを制する力があると思う。でも何も問題が起きなければ、ウォリアーズがファイナルでキャブスと再会し、キャブスを下すんじゃないだろうか。

 WOWOWプライムではロッドマン氏が出演する「NBA東西プレーオフ徹底ガイド」を16日午後1時30分から無料放送。WOWOWライブではプレーオフを週5試合生中継する。17日午前10時から、西地区1回戦マーベリクス―サンダー戦を放送する。 

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