ハンブルクが24年五輪断念 住民投票で過半数得られず

[ 2015年11月30日 17:55 ]

 2024年夏季五輪の開催都市に立候補したハンブルク(ドイツ)の招致委員会は29日、招致の是非を問う住民投票の結果、巨額の開催コストへの懸念などから反対51・6%、賛成48・4%で過半数の賛同を得られず、招致を断念すると発表した。ショルツ市長は「望んだ決定ではないが、結果は明白だ」と述べた。

 ドイツは13年に22年冬季五輪招致を検討したミュンヘンでも住民投票で支持を得られず、立候補を断念した経緯がある。北部の港湾都市ハンブルクは3月に首都ベルリンとの2都市から国内候補都市に選ばれ、支持率64%でベルリンの55%を上回っていた。招致委は、シリアなどから大量に流入した難民の受け入れ対応やパリの同時多発テロ、サッカーの06年ワールドカップ(W杯)ドイツ大会招致での買収疑惑などがマイナスに作用したとの見方を示した。招致委のニコラス・ヒル最高経営責任者(CEO)は「五輪とは関係のない国際情勢やスポーツ界のスキャンダルが人々をいら立たせ、不安にさせた」と語った。

 24年五輪はパリ、ローマ、ブダペスト、ロサンゼルスの4都市で争われ、開催都市は17年の国際オリンピック委員会(IOC)総会で決まる。

 22年冬季五輪招致では当初6都市が立候補したが、オスロなど4都市が相次いで撤退する異例の展開となった。(共同)

続きを表示

2015年11月30日のニュース