桃子Vで世界のアヤコ超え 生涯獲得賞金「抜いても足元にも…」

[ 2015年11月6日 05:30 ]

10番、グリーン脇からアプローチショットを放つ上田桃子

女子ゴルフツアー 2015TOTOジャパンクラシック~伊勢志摩~

(6日開幕 三重県志摩市・近鉄賢島カンツリークラブ)
 上田が優勝2度の大好きな大会でレジェンド超えに挑む。優勝すれば生涯獲得賞金は5億7529万5556円となり、岡本綾子を抜いて16位に浮上。「抜いても足元にも及ばないし、雲の上の存在です。でも一つずつでも近づけるのはうれしいです」。賞金額が全く違う時代での比較がナンセンスなのは承知の上。それでも言葉の端々にうれしさをのぞかせた。

 岡本の存在抜きに、今大会の上田を語れない。初めて制した07年。初日のラウンド後、思い切って「ショートパットを教えてください」と話しかけ、アドバイスをもらった。その2日後、見事に優勝、米ツアー参戦への道筋をつけた。以降も、折に触れて助言をもらい、今は「あなたのスタイルを早くつくりなさい」との言葉を実践するべく奮闘している。

 世界のアヤコ超えが懸かる今大会は友の思いも胸に秘める。かつての同門で同年齢の諸見里しのぶが体調回復を優先させるため、来季出場権をかけた予選会受験を断念。若くして年に5勝以上挙げたことや米ツアー挑戦、一方でケガに苦しむなど2人の軌跡は重なる。それだけに何度か2人で食事をして悩みを聞いていたといい、「もっと一緒に頑張ろうと伝えたけれど、いっぱいいっぱいのところで頑張っていた。乗り越えられるということを結果で伝えたい」と桃子なりのメッセージを届けるつもりだ。

 この日はハーフを回り最終調整も完了。三たびの歓喜を遂げるべく、ティーグラウンドに立つ。

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2015年11月6日のニュース