浅田真央、世界最高難度に挑む!今季SPは究極のジャンプ構成

[ 2015年11月6日 05:30 ]

世界最高難度のSPに挑む浅田真央。公式練習でも厳しい表情

 フィギュアスケートのGPシリーズ第3戦・中国杯(中国・北京)は6日、女子ショートプログラムなどで開幕する。昨季休養し、今大会でGPに復帰する浅田真央(25=中京大)は5日、会場で40分の公式練習に参加。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)、3―3回転、3回転ルッツを組み込んだSP「すてきなあなた」のジャンプ構成は、世界最高難度に。究極のプログラムで2季ぶりとなるGPの舞台に立つ。

 今季のテーマ「自分を極める」にふさわしいプログラムだ。公式練習でベールを脱いだ、浅田のSP「すてきなあなた」。まずはトリプルアクセルを跳び、その後に3回転フリップ―3回転ループ、最後は3回転ルッツで締める。10年バンクーバー五輪後から取り組んできた、ジャンプ修正の成果を全て注ぎ込んだ。「一から積み上げてきたものの集大成が、SPの構成です」。究極のプログラムで、2季ぶりにGPの舞台に立つ。

 3回転ルッツをSPで跳ぶのは08~09年シーズン以来。エッジのアウトサイドで踏み切るルッツで、浅田は過去に踏み切り違反の減点が多かったが、今は違う。「いい感じに(踏み切り時のエッジが)アウトになってきた」。10月の会見ではフリップとトーループの連続3回転に挑戦する意欲を示していたが、フリップの後ろに選んだのはトーループより基礎点が高いループ。「フリップ―ループの方が得意なので」。ルッツは基礎点が1・1倍の演技後半に跳ぶ予定で、ジャンプ基礎点の合計は世界最高の25・5点に達する。

 高難度プログラムへの挑戦は浅田の希望だ。佐藤信夫コーチは「本人の強い意志」と明かす。昨季は世界選手権を制したトゥクタミシェワ(ロシア)がトリプルアクセルを跳ぶなど、女子フィギュアが新時代に突入。「挑戦していくしかない」と同コーチが言えば、浅田も「(周りが)レベルアップしているし、負けない構成を持ってきている」と胸を張った。

 05年中国杯でシニアのGPにデビューしてから10年。15歳の少女は25歳になり、昨季世界選手権銅メダルのラジオノワ(ロシア)ら10代のスケーターの挑戦を受ける。「若い選手に刺激をもらっている。私もついていかないといけないし、引っ張っていかないといけない」。磨かれた表現力に加え、ジャンプの難度もアップした浅田が、今季の主役に躍り出る。

 ▼SPの基礎点 女子SPはダブルアクセルかトリプルアクセルが必須要素で、トリプルアクセルを跳べる選手が絶対的に有利になる。休養前の浅田はトリプルアクセル、3回転フリップ、ループの3―2回転でジャンプ基礎点の合計は合計21.39点。昨季のトゥクタミシェワはトリプルアクセル、3回転ルッツ、トーループの連続3回転で23.96点。今季の浅田は25.5点となる。

続きを表示

この記事のフォト

2015年11月6日のニュース