東京五輪追加種目にサーフィン、スケボー…若者ブームを期待

[ 2015年9月29日 06:45 ]

サーフィンの全米オープンで優勝した大原洋人選手の予選での演技=8月、米ロサンゼルス近郊のハンティントンビーチ

 2020年東京五輪の追加種目として、国際オリンピック委員会(IOC)に野球・ソフトボールや空手など5競技が追加種目として提案されることが28日決まり、ファンからは「競技を見るのが楽しみ」「ブームが起きる」と歓迎の声が上がった。漏れた競技の愛好家らは「納得できない」と悔しがった。

 東京都江東区の日本空手道会館では午後6時ごろ、空手教室の稽古を終えて道着を身に着けたままの子供たちが、提案種目決定の瞬間をテレビ中継画面の前で見守った。空手が選ばれると、目を輝かせ「五輪を目指してこれまで以上に練習する」などと決意を力強く語った。

 小学6年の相馬瑞樹さん(11)も「本当にうれしい。自分も出られるよう何倍も努力したい」と興奮。中学1年の中野隼人さん(12)は「代表選手になりたいので、苦手な上段回し蹴りをもっと練習する」と力を込めた。

 若者に人気のスポーツに対する提案が続々と決まった。東京都武蔵野市のスケートボード施設で練習していた千葉県白井市の大学3年熊崎祐太さん(20)は「日本では不良の遊びみたいに見られる。五輪を機に競技として認識してほしい」と期待。

 スポーツクライミングの施設に通う東京都品川区の高校1年長谷川篤紀さん(16)は「難易度が高いルートに挑む選手の活躍を見たい」と5年後を待ち切れない。

 サーフィンが趣味で神奈川県・湘南に通う横浜市栄区の会社員松永崇さん(44)は「見た目の格好良さだけでないという理解が、広まるという点で歓迎」と語った。

 一方で提案から漏れた競技の愛好家からは嘆きも。最近、ボウリングを本格的に始めたという東京都東村山市の自営業弦間正恵さん(43)は「奥が深いスポーツ。もっと知ってもらうチャンスだったのに」。福岡市スカッシュ協会の松岡順子副会長(63)は「世界的にはメジャーなスポーツなのに」と悔しがった。

 ▼漫画家・やくみつる氏 一般国民にとって、なじみがそれほどない競技が多い。本番の盛り上がりのためには、テレビ中継などを増やし、ルールや楽しみ方を周知する必要があるだろう。野球やサーフィンなど、都心から遠い会場での実施も想定されるが、当初のコンパクト五輪の概念から大きく離れるのは問題だ。新国立競技場をめぐるドタバタなど、五輪開催自体がどうなるのか心配されている。競技数を増やし、さらに混乱を招かないよう、綿密な準備が求められる。

 ▼スポーツ評論家玉木正之氏 日本で人気が高い野球や日本伝統の空手のほか、外国で人気があるサーフィンなどが選ばれ、総花的な選定になった。スケートボードも若い世代に競技人口が多く、IOCの意向に沿う形だ。今後統一ルールの策定や、新たな競技場の建設が必要となる。五輪後も施設が無駄にならず、競技の普及につながるような提案をしてほしい。新国立やエンブレムのような失態を繰り返してはならない。

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