五輪追加種目 最も大きな付加価値を生む組み合わせ

[ 2015年9月29日 08:20 ]

東京五輪追加種目 IOC提案決定

 種目追加検討会議には御手洗座長ら7人の委員と3人のオブザーバーが出席。最終候補に残った8競技について検討した。検討に当たっては3つの主要原則、(1)若者へのアピール(2)国民機運の向上(3)公正で開かれた選考プロセス――を重視し、その上で計画やコストなどについて考査した。

(選考過程/) 種目追加検討会議には御手洗座長ら7人の委員と3人のオブザーバーが出席。最終候補に残った8競技について検討した。検討に当たっては3つの主要原則、(1)若者へのアピール(2)国民機運の向上(3)公正で開かれた選考プロセス――を重視し、その上で計画やコストなどについて考査した。

 事前の予想通り野球・ソフトボールは「日本の国民的スポーツ」であること、空手も「日本発祥で世界各地に広まった競技」ということで(2)の国民機運が向上するという評価が高く、すんなりと決まった。一方でスケートボードは「ストリートスポーツの代表格として抜群の若者へのアピール力」、スポーツクライミングは「垂直方向に登るという競技の特性」、サーフィンは「マリンスポーツの代表格」ということが評価。いずれも(1)の若者へのアピールに該当するもので、この5競技のパッケージが「大会に最も大きな付加価値をもたらすベストな組み合わせ」(御手洗座長)ということで一致し、理事会でも承認された。種目の内容やチーム数などはIOCが事前に示した500人の上限に基づき当初の提案から変更され、最終的に5競技18種目で474人となった。

 最終的には来年8月のIOC総会で検討されるが、御手洗座長は「透明で公平な選考をしたので、IOC総会でも通る可能性は強い」との見通しを示した。

 ≪各追加種目の評価≫

 ▼野球・ソフトボール 野球は日本の国民的スポーツ。ソフトボールは北京五輪で全競技の中継で最高視聴率を獲得した。全国民を熱狂させ、大変な価値を大会にもたらす。

 ▼空手 日本発祥で世界各地に広まったスポーツで、日本のスポーツ文化を世界に発信し、日本開催ならではのイメージを世界に印象づける。

 ▼スケートボード ストリートスポーツの代表格で、東京の都会のイメージに合致。若者へのアピール力と人気面でも大きな期待ができる。

 ▼スポーツクライミング アウトドアブームにおける代表格。他の五輪競技に見られない、垂直方向へ登るアスリートの力を競うという特徴がユニークな新しい価値をもたらす。

 ▼サーフィン マリンスポーツの代表格。若者のライフスタイルに大きな影響を与えており、トップ選手は流行を生み出す存在として若者の絶対的支持を得ている。ビーチで音楽とともに開催される競技が祝祭的要素を加える。

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2015年9月29日のニュース