愛1差2位発進!日本タイトル2冠の予感「後半いいショット」

[ 2014年10月3日 05:30 ]

<日本女子オープン初日>1番、豪快にティーショットを放つ鈴木愛。1打差2位タイとメジャー連勝へ好発進

女子ゴルフツアー 日本女子オープン第1日

(10月2日 滋賀県栗東市 琵琶湖カントリー倶楽部 栗東・三上コース=6522ヤード、パー72)
 女子ゴルファー日本一を決める国内メジャー第3戦が開幕し、鈴木愛(20=フリー)が68をマークして首位と1打差の2位につけた。9月の日本女子プロ選手権に続き、史上2人目となる同一年の日本タイトルダブル獲りへ好発進。ツアー未勝利の東浩子(22=フリー)が67で回り、首位に立った。
【第1R成績】

 バーディーがいい薬になった。鈴木は9番で12ヤードのアプローチを沈めるチップインバーディー。6、7番で連続ボギーを叩いてイーブンパーに戻していた悪い流れを、そこで断ち切った。「連続ボギーがあって、9番のセカンドショットも思い通りに打ったのにグリーンに届かなかった。その後にチップインが来て波に乗れた」。1アンダーで折り返すと、後半にグイグイ伸ばした。圧巻は18番。残り132ヤードを8Iで10センチにつけるバーディーで締めくくった。

 首位と1打差の2位という願ってもない好発進ながら、スタート前は不安と戦っていた。47位だった前週はアイアンが振るわず、週が変わっても状態は平行線のままだった。開幕前日の夕方、南秀樹コーチ(40)から緊急メスを入れてもらっても、突貫工事では自信と呼べるほどの手応えは取り戻せなかった。

 「完全に直ったわけではなかった」

 前半は恐る恐る。そこから立て直すのだから、プロ初勝利をメジャーで挙げた力はだてではなかった。ラウンド中に左へ飛ぶショットをなくすための「グリップエンドから振る」という感覚を自分のものにした。「後半から思ったよりいいショットが打てた」。疑心暗鬼が一転、前年優勝の宮里美との同組を楽しむ余裕さえ生まれ「グリーン周りの技術が凄い。勉強できたのが一番良かった」と充実の一日にした。

 9月の日本女子プロ選手権を大会最年少の20歳128日で制したのに続き、今大会でも快挙の期待がかかる。これまでに同一年の日本タイトル、すなわち日本女子プロ選手権と日本女子オープンの両方を制したのは77年の樋口久子のみ。今大会で鈴木が達成すれば、実に37年ぶり2人目の偉業となる。プロ2年目で初めて味わう連戦に「膝から下がきている」と疲労の色は隠せないが、それに耐え抜き、ゴルフ史にその名を刻む。

 ≪樋口は7回達成≫日本女子プロ選手権と日本女子オープンの日本タイトルを同一年に両方制したのは樋口久子のみ。68~71、74、76、77年の計7回達成した。

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