ソフト大会4連覇!五輪復活願い…表彰式で日中台“心1つに”

[ 2014年10月3日 05:30 ]

<日本・台湾>金メダルを獲得しマウンドで歓喜する日本チーム

仁川アジア大会第14日

 ソフトボール決勝で日本は台湾に6―0で完勝し、大会4連覇を達成した。エースの上野由岐子(32=ルネサスエレクトロニクス高崎)が6回を2安打無失点に抑え、若手の藤田倭(やまと、23=太陽誘電)が最終回を締めた。選手たちは2020年東京五輪での実施競技復活を願い、8月の世界選手権に続いて優勝を飾った。

 8年前は完全試合、4年前は完封で締めたエースは、優勝の瞬間にマウンド上にはいなかった。時間の移ろいがチームの状況、上野の立場を少しずつ変えていた。「4連覇を達成できてよかった。今回は1イニングだけど、決勝のマウンドを若い子に経験させられて一歩前進できた」。マウンド上に広がった歓喜の輪の一番外で上野は喜びに浸っていた。

 6年前の北京五輪で金メダルをもたらした剛速球にかげりは見られなかった。この日も先発して7奪三振、散発2安打の好投。初回の投球練習では投げるたびにスタンドがざわめくほど、ずば抜けた存在感だった。打線も2回に先制点を奪うと、4回に3点、6回に2点と追加点。前日に続いて今大会3度目の対戦だった台湾を全く寄せつけなかった。

 エース降板について宇津木麗華監督は「これから日本を背負っていけるように頑張れ!という感じです」と若い選手たちへの激励の意味を込めたと説明した。世界選手権に続いて強さを示した日本代表。大きな夢の実現を願いながら、今後もそのレベルは維持していかなければいけない。

 表彰式では台湾、3位の中国も、日本が持ってきた「Baseball&Softball Let’s do it together 2020」の横断幕を掲げた。国際オリンピック委員会(IOC)の12月の理事会で示される方針次第では、6年後の東京五輪での競技復活を期待できる状況になる。「日本だけではなく、みんなが同じ思いだと感じてもらいたい」。上野は全てのソフトボール選手の気持ちを代弁するようにそう答えた。

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