【仁川からの風】アジア大会 80%でも走る

[ 2014年10月3日 07:30 ]

 数え切れないアスリートを取材して、共感できる言葉にも出合った。今大会は陸上の男子20キロ競歩で銀メダルを獲得した鈴木雄介(富士通)の一言が印象的だった。

 「80%でも勝てる力をつけないといけない」。2月に出した1時間18分17秒の日本記録は、レース時点で今年の世界ランキング1位。それでも優勝を逃したからこその言葉だろう。

 ボランティア不足など問題点が山積だった今大会。取材側でも、バスの時刻表は突然変わるし、陸上が行われるメイン会場のスタンド記者席は大回りしないとたどり着けず、ほとんど機能していない。

 でも、国際大会で日本と同じ取材環境が整うわけがない。大会もあと2日。環境は「80%」でも、走りきるしかない。(新井隆一)

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2014年10月3日のニュース