太田明言「リオで金」ロンドン以来14カ月ぶり実戦で団体V

[ 2013年10月6日 06:00 ]

ガッツポーズで喜ぶ東京の太田

国民体育大会「スポーツ祭東京2013」第8日

(10月5日 東リバーサイドSC体育館ほか)
 フェンシングの成年男子フルーレ(団体)で、太田雄貴(27=森永製菓)が出場した東京が決勝で神奈川を2―0で破って優勝した。昨夏のロンドン五輪以来14カ月ぶりに実戦復帰した太田は16年リオデジャネイロ五輪を目指すことを明言した。

 実戦復帰の舞台で優勝を手にした太田が、リオデジャネイロ五輪で頂点を狙う。08年北京五輪フルーレ個人で銀、12年ロンドン五輪フルーレ団体で銀と2大会連続でメダルを獲得。その後は一時、五輪競技からの引退も示唆していたが「1つの光が見えた。リオを目指したいなという思いになった。やるんだったら金メダル」。フェンシング界を引っ張ってきたエースが新たな挑戦への決意を口にした。

 前日は5戦3勝だったが、この日は3回戦から4戦全勝で優勝に貢献した。「きのうはニコニコ(観客に)手を振りすぎて、試合に集中できていなかった」。ファンサービスを控えて集中すると、準決勝、決勝とロンドン五輪でチームメートの千田、淡路(群馬)、三宅(神奈川)との対戦で本領を発揮した。「最後の突く速度が違った(速くなった)。昨日の僕とは別人」と鋭い突きを披露。千田、淡路も「確実に攻めて点が取れる技を出してきた。勝ちにきてる印象だった」とお手上げだった。

 4度目の五輪に向け、既に始動している。ロンドン五輪後、トレーニングを始めたのは10カ月の休養を挟んだ今年6月。フィギュアスケート女子の浅田真央、ジャンプ女子の高梨沙羅らを指導するウイダートレーニングラボの牧野トレーナーの下で、癖である猫背を直し、股関節の使い方も変えた。「目指すとなれば覚悟が必要」と土台から見直している。

 東京五輪招致にも尽力し、国際オリンピック委員会(IOC)総会が行われたブエノスアイレスでは宿舎内で練習した。「これまでも頭を使って試合をしていたと思っていたけど、別の見方を学んで、まだ強くなる要素はあると感じた」とさらなる可能性を見いだした。年内は海外の試合にも出場予定。悲願の金メダル獲得へ、本格的に走り出す。

続きを表示

2013年10月6日のニュース