白鵬1敗守った…大鵬さんは「一つの国の宝。受け継ぐ」

[ 2013年1月21日 06:00 ]

魁聖(左)を上手投げで破る白鵬

大相撲初場所8日目

(1月20日 東京・両国国技館)
 白鵬は万全の取り口で魁聖を上手投げで破り、1敗を守った。納谷さんの死去から1日。前日は土俵入り直前に訃報が届き、悲しみをこらえながら見事な不知火型を披露してみせたが、心理的な疲労は想像に難くない。

 弔問した19日夜は酒の力を借り、動揺する心を鎮めて眠りに落ちた。この日、支度部屋に帰ると「1日いろいろ考えて、少し楽になりました」と、やはり精神的な苦しさがあったことを吐露した。

 「(大鵬さんは)一つの国の宝でありますから、悲しいことですけど、それを受け継いでしっかり頑張りたい」と綱の責任を全うする決意も表明。報道陣から「昨夜、大鵬さんになんと話しかけたのか」と問われると、「言えません」とキッパリ。そこには角界の頂点に立つ者にしか分からない境地があるのだろう。2人だけの約束の答えは土俵にある。

続きを表示

2013年1月21日のニュース