史上初の高卒ルーキーV見えた!川村2差3位浮上

[ 2012年9月23日 06:00 ]

18番、ティーショットを放つ川村昌弘

男子ゴルフツアー パナソニック・オープン第3日

(9月22日 兵庫県三木市 東広野ゴルフ倶楽部=7020ヤード、パー71)
 高卒ルーキーの川村昌弘(19=マクロミル)が66をマークし、通算12アンダーで首位と2打差の3位に浮上した。今週から使う丸形太グリップのパターがさえ、6バーディー、1ボギー。ゴルフ一筋の“物欲ゼロ”の男が史上初の高卒ルーキーV&史上3位の年少Vを狙う。上平栄道(34=フリー)が通算14アンダーで首位。石川遼(21=パナソニック)はパープレーで首位と8打差の24位に後退した。
【第3R成績】

 高速グリーンもなんのその。19歳の川村がミラクルパットを連発した。「タッチが本当に合ってやりやすかった。大会前にグリップを太い丸形に替えた。太いと力が入らない。それが速いグリーンと合いました」。2番で7メートル、10、13番はカラーから約7メートルを決めた。多彩なショットで戦略性に富むコースを攻略し66。優勝争いに加わった。

 堅実なマネジメントが光るが私生活は無頓着。「服は買わないし免許もないから車も興味がない」。お金の使い道は「ヤーデージブックの購入とコンビニの買い物」。趣味は睡眠。試合がない日は12時間以上も寝る。

 お金の管理も親任せ。大会前、参加費(2万6000円)を払おうとしたら財布の中身だけでは足りず、慌てて母・那緒美さんに助けを求めたほど。脇目も振らずゴルフに打ち込む19歳が大切にするのは家族。大会初日、46歳になった最愛の母に「プロになって初めての誕生日だから、一生残るものを」と置き時計をプレゼントした。「グッときました」と那緒美さん。勝てば史上初の高卒ルーキーV。19歳2カ月28日での優勝は史上3位の年少記録となる。首位と2打差の最終日。最高の親孝行をしてみせる。

 ◆川村 昌弘(かわむら・まさひろ)1993年(平5)6月25日、三重県生まれの19歳。5歳からゴルフを始め、福井工大福井高3年で日本ジュニア優勝。昨年のQTを19位で突破し、今季がプロ1年目。つるやオープンの3位が最高で、トップ10入りが3回。1メートル72、72キロ。血液型A。得意クラブはアイアン。

 ≪史上3位年少記録へ≫1973年のツアー制施行後の最年少優勝は、07年マンシングウェアKSB杯での、石川遼の15歳8カ月3日。2位が11年ミズノオープンでの黄重坤の19歳1カ月10日。3位が11年三井住友VISA太平洋マスターズでの、松山英樹の19歳8カ月17日。川村が勝てば19歳2カ月28日で、松山を抜いて史上3位の年少記録となる。

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