日馬の“日本の母”感無量「見てるだけで涙出てきた」

[ 2012年9月23日 06:00 ]

国本さん(中央)と幕下以下の頃の日馬富士(左)と白鵬

大相撲秋場所14日目

(9月22日 両国国技館)
 “日本の母”も感無量の面持ちだった。名古屋市西区で「焼肉韓国料理釜山」を経営する国本善子さん(68)は店内でテレビ観戦。日馬富士が14勝目を挙げた瞬間、「見てるだけで涙が出てきた」と声を震わせた。

 昨年まで伊勢ケ浜部屋の名古屋場所宿舎は店から徒歩数分にあり、日馬富士は体重100キロ未満の入門当時から何度も通ったという。「(大関は)好き嫌いが多くて、魚も野菜も苦手だったからね」。なかなか体重が増えないため、カルビ丼や韓国風に味付けしたサラダなどをこしらえ、時には日本語も教えた。今では「ママ」あるいは「オモニ(韓国語で母の意)」と呼んで慕われている。

 国本さんにとって忘れられない思い出がある。給料がない幕下以下の頃に、母の日にカーネーションとモンゴルの財布を贈られた。「そんなことしてくれると思ってなくて…。優しい子なんです」。26日の横綱昇進伝達式には名古屋から駆けつけ、「わが子」の雄姿を見届ける。

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