新日鉄釜石VS神戸製鋼 “V7戦士対決”で復興支援

[ 2012年9月23日 19:13 ]

試合を終え東日本大震災の復興支援を呼び掛ける、新日鉄釜石と神戸製鋼のOB

 ともに本拠地が震災被害を経験し、ラグビーの日本選手権で7連覇した新日鉄釜石と神戸製鋼のOBチームによる東日本大震災の復興支援試合が23日、雨の東京・秩父宮ラグビー場で行われ、新日鉄釜石の松尾雄治さん(58)や神戸製鋼の平尾誠二さん(49)ら往年の名選手による夢の対決が実現した。

 衰えは隠せなかったが、新旧のV7戦士たちは泥まみれで懸命にプレー。前後半各20分の試合は1トライが4点の旧ルールで行われ、神戸製鋼が大八木淳史さん(51)のトライなどで30―4で圧勝したが、後半に新日鉄釜石が必死にパスをつないでトライを奪うと、約2500人の観客から大歓声が湧き起こった。

 試合後、松尾さんは「何ができるか考えてラグビーしかないと思った。復興への意識を思い起こしてほしい」とファンに呼び掛けた。平尾さんは阪神大震災を振り返りながら「これからが大変。少しでも役に立てればと思っていたが、その第一歩」と話した。

 新日鉄釜石の細川直文さん(65)は、一緒に活躍した双子の兄、佐野正文さんを東日本大震災で失った。「あいつも悔しい思いだろうなと思いながらグラウンドに立った」と感慨に浸った。

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2012年9月23日のニュース